事件の基本情報
| 裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和6(ネ)10080 |
| 判決日 | 2025-05-21 |
| 分類 | 知的財産 / 特許 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 特許法100条1項 |
| 当事者 | 控訴人 株式会社ハウゼコ/被控訴人 株式会社トーコー |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点及び争点に対する当事者の主張は、後記3のとおり控訴人の 当審における補充主張を付加するほか、原判決「事実及び理由」第2の2、3 及び第3(2頁13行目から6頁1行目まで)記載のとおりであるから、これ を引用する。 3 当審における控訴人の補充主張 ⑴ 文言侵害の成否についての原判決の事実認定及び法的解釈の誤り ア 笠木下換気構造体は手すり壁等の笠木下において、外壁通気層内と外気 の間に、雨水の浸入を防ぎ、かつ換気を行う通気経路を確実に形成する目 的で用いられるものであり、この種の換気構造体の製品形状や部品構成は、 製造事業者により多様であるが、いずれも壁内(建物内)の自然換気を図 ることにある点では共通している。このような通気性能及び防水性能を発 揮する「換気部材」は、通気経路内に局部的に、通気を妨げず、かつ雨滴 の透過を有効に遮断する機能を発揮する箇所を構成する目的で配置する 部材全般を指すものと解釈でき、それには、通気を妨げずに雨滴の透過を 有効に遮断する機能を部材自体に内包したブロック状(ハニカム状)のも のであってもよいし、通気経路を完全に塞がないように設置された雨滴の 遮断に有効な板状(蛇行経路の形状)のものであってもよい。すなわち、 「換気部材」が通気性能を発揮するか否かは、部材自体の通気性だけでは なく、その配置形態を含めて判断すべきである。また、その基準は、通気 を妨げず壁内(建物内)の自然換気を図ることができるものであれば足り る。そして、通気性能及び防水性能を発揮する換気部材にブロック状のも のと板状のものが存在することは、換気部材を製造している多くの当業者 にとっても周知な技術常識である。 本件についてみると、本件発明に係る控訴人製品における合成樹脂シー トの積層材は前者の形態の部材(ブロック状)に該当し、被控訴人製品の 傾斜部⑤のように上端の端部が通気経路の内面と接触しないように配置 されていることにより通気を妨げず、かつ雨滴の透過を有効に遮断する機 能を発揮している部材(板状)は後者の形態の部材(板状)に該当すると いうのが当業者の一般的な認識である(甲22:東海大学名誉教授・工学 博士であるA作成の「笠木下換気構造体に配置される換気部材について」 と題する意見書(以下「甲22意見書」という。))。 したがって、当業者の技術常識を参酌すると、被控訴人製品を部材とす る笠木下換気構造体の傾斜部に関する構成cは、本件発明の換気部材に関 する構成要件Cを充足する。 原判決は、「構成要件Cが規定する『換気部材』については、当業者にと って、少なくともそれ自体が『通気性能及び防水性能』を有することを要 すると解するのが構成要件Cの自然な文言解釈であり、かつ、本件明細書 の記載にも合致する。」と判示しているが、本件発明の構成要件Cは、あく
主文(判決文より)
1 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用は、控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。