発信者情報開示請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号令和5(ネ)10046
判決日2024-01-18
分類知的財産 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文プロバイダ責任制限法5条1項、著作権法32条、著作権法41条

この事件の代理人

  • 齋藤理央(控訴人代理人)/東京弁護士会
  • 赤川圭(被控訴人代理人)/第二東京弁護士会

争点(判決文より)

争点整理の結果、本件の権利侵害の明白性に係る争点は、著作
権法41条(時事の事件の報道のための利用)の適用の可否のみであるとされ
た(令和5年2月6日に行われた原審第6回口頭弁論調書。)。
原審が控訴人の請求をいずれも棄却したため、これを不服とする控訴人が控
訴した。
2 前提事実、争点及び争点に関する当事者の主張は、次のとおり補正し、後記
3のとおり当審における当事者の主な補充主張を付加するほかは、原判決の「事
実及び理由」(以下「事実及び理由」との記載を省略する。)の第2の2、3及
び第3(原判決2頁12行目から5頁9行目まで)に記載のとおりであるから、
これを引用する(なお、証拠を摘示する場合には、特に記載のない限り、枝番
を含むものとする。)。
⑴ 原判決3頁4行目の「提起した」の次に「本件写真の著作権侵害幇助に係
る」を、同頁5行目の「ブログ記事」の次に「(甲55。以下「控訴人ブログ」
という。)」をそれぞれ加え、同頁11行目の「別件訴訟の判決内容」を「別
件訴訟の判決(以下「別件訴訟判決」という。)の内容」と、同頁11行目か
ら同頁12行目及び同頁13行目の各「当該判決内容」をいずれも「別件訴
訟判決の内容」とそれぞれ改める。
⑵ 同4頁3行目の「投稿(」の次に「甲17。」を加え、同頁9行目の「当該
判決」を「別件訴訟判決」と改める。
⑶ 同5頁3行目の「情報は、」の次に「プロバイダ責任制限法5条1項に定め
る」を加える。
3 当審における当事者の主な補充主張
〔控訴人の主張〕
⑴ 本件投稿1の著作権法41条の適用について
ア 原審でも主張したとおり、本件元投稿は、控訴人ブログを受けたもので
あるところ、本件元投稿も、これを受けた本件投稿1も、「まとめサイト」
でのインラインリンクに著作権侵害幇助の判決についての概要や要点を
報道しようとするものではなく、控訴人ブログによる報道記事の存在とU
RLを紹介しようとするものであるから、著作権法41条に定める「時事
の事件の報道」にはあたらない。
すなわち、本件元投稿は、簡単な「インラインリンクは著作権の幇助侵
害にあたるという判決が出たそうです」というコメントと共に、控訴人の
元記事へのURLを貼付(いわゆるハイパーリンク)するものである。こ
のハイパーリンクによって、本件元投稿は読者を控訴人ブログに誘導して
いることから、控訴人ブログへのリンクによる誘導を目的とする投稿とい
うことができ、本件元投稿の趣旨は、「時事の事件の報道」というより、時
事の事件を報道する「控訴人のブログ記事の存在の公衆への紹介、伝達」
である。そして、本件元投稿を受けた本件投稿1も、同様に「インライン
リンクは著作権の幇助侵害にあたるという判決」の内容の報道や紹介では
なく、判決の内容、意味を報道する控訴人のブログの存在とそ

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は、控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。