損害賠償請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号令和5(ネ)10068
判決日2023-10-31
分類知的財産 / 不正競争
判決種別判決
判決文が挙げた条文不正競争防止法2条1項21号、民法709条

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点及び争点に対する当事者の主張は、後記2のとおり当審にお
ける控訴人の補充的主張を加えるほか、原判決の第2の2~4(2~7頁)に
記載するとおりであるから、これを引用する。
2 本件各発言が控訴人についての発言であると同定できるか(争点1-1、同
2-1)についての当審における控訴人の補充的主張
(1) 投稿動画2-1及び同2-2について
原判決は、投稿動画2-1の被控訴人の発言に接した視聴者が、「A」と
いう名称の特定の人物がいることを理解し、また、投稿動画2-2の被控訴
人の発言に接した視聴者に「A」が、特定の者や団体あるいは投稿のチャン
ネルの名称であると理解する者がいるとしても、一般の視聴者において、そ
れらが控訴人を指すと認識すると認めるには足りないとしている。
しかし、被控訴人がYouTubeで動画配信している「B」は82万人
を超える登録者を持つ人気番組で、多数の著名な投資家が出演し、出演者に
は事件を起こしメディアや世間を騒がす者もいるなど、一定の社会的影響力
を有する。同番組の登録視聴者が毎日1回は「B」について検索していると
想定した場合、10個しか表示されないサジェストキーワードの自動検索表
示上位に「A」が表示されていることは、「A」といえば控訴人を指すと一
般の視聴者が想起することを示すものである。
(2) 投稿動画1-1について
前記(1)のとおり、一般の視聴者が「某A」「A」が控訴人を指すと理解
するのであるから、投稿動画1-1の「A´のなんちゃらってやつ?」とい
う発言からも、一般の視聴者は、控訴人のことを指すと理解する。
(3) 投稿動画1-2から同1-4まで、同2-3及び同2-4について
これらの投稿動画では被控訴人は「A」との言及はしていないが、既に投
稿動画1-1、同2-1及び同2-2が投稿されている状況下で投稿され、
話の内容も酷似していることから、一般の投稿者は、投稿動画1-1、同2
-1及び同2-2で言及された「A´のなんちゃら」「某A」「A」と同一
人物について言及されていると理解し、検索サイトで「A´の」あるいは「A」
で検索することで、控訴人のブログに到達することができる。「社員に危害
が及んでいる」という内容も酷似していることから、一般の視聴者は、「と
ある某ブロガー」との被控訴人の発言から、控訴人を指すものと理解する。

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。