発信者情報開示命令申立却下決定に対する異議請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号令和6(ネ)10070
判決日2025-02-19
分類知的財産 / 著作
判決種別判決

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点に関する当事者の主張
1 争点及び争点に関する当事者の主張は、後記2のとおり当審における当事者の
補充主張を付加するほかは、原判決の「事実及び理由」の第2の3及び4に記載のと
おりであるから、これを引用する。
2 当審における当事者の補充主張
(1) 控訴人の主張
ア 本件投稿による本件画像の引用が適法な引用に当たらないこと
原判決は、本件元画像と本件他の画像の合計3枚が一つの動画から切り出されたも
のと理解するのが通常であること、本件他の画像には本件表示及び「バッカルファッ
ト除去」との記載があること、本件記事の本文に「6本木クリニック」と記載されて
いることから、本件投稿に当たり、本件画像の出所が表示されていないともいえない
旨を判断する。
そもそも、SNSにおいてインターネット上に公開されている著作物を引用して利
用するに当たっては、当該著作物に係るURLを明示することにより出所を表示する
ことが公正な慣行に合致するものであるが、仮に、公正な慣行との関係で、URLに
より出所を表示することまでは求められないとしても、本件投稿が批評目的で行われ
- 3 -
たとしたら、引用に当たっては、閲覧者がその批評の正当性・妥当性等の検討のため
引用される著作物にたどり着くことができるよう、動画タイトル、チャンネル名、投
稿日時等により著作物の出所を一義的に特定することが必要である。
本件投稿では、バッカルファット除去手術との関係では、「その様子をYouTubeにア
ップ」と記載されている一方、ヒアルロン酸注入との関係ではYouTubeにアッ
プされた動画の写真である旨の記載がないこと、本件画像は控訴人がヒアルロン酸注
入を行っている写真である一方、本件他の画像は控訴人がバッカルファット除去手術
を行っている写真であり、本件画像と本件他の画像は別の動画から切り出されたとの
合理的な推認が働くことからすると、閲覧者にとっては本件画像がYouTubeに
アップされたものか全く判然としないのであるから、閲覧者が控訴人のヒアルロン酸
注入に関する状況を確認しようとした場合に、YouTubeチャンネルである原告
チャンネルにたどり着くことは困難である。
また、仮に閲覧者が原告チャンネルにたどり着くことができたとしても、原告チャ
ンネルにおいて、「ヒアルロン酸」や「ヒアルロン酸注入」と検索すると、タイトル
に「ヒアルロン酸」等と記載されている動画だけでも、令和6年4月の時点において、
10個程度がヒットするのであり(甲13)、この中から本件動画を検索することは
極めて困難であるし、今後も控訴人がタイトルに「ヒアルロン酸」との記載がある動
画をアップロードするごとに、更に原告チャンネルの中から本件動画を検索すること
は困難になる。加えて、仮に、閲覧者が、原告チャンネルにたどり

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。