損害賠償等請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号令和4(ネ)10113
判決日2023-10-26
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法36条6項1号、特許法36条6項2号

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点及び争点に関する当事者の主張
1 前提事実、争点及び争点に関する当事者の主張は、後記2の当審における当
事者の補充的主張を付加するほかは、原判決「事実及び理由」第2の1(2頁
~)、2(6頁)及び第3(6頁~)に記載のとおりであるから、これを引用
する。ただし、5頁13行目の「折り方」は「織り方」の、18頁3行目の
「【0002】」は「【0005】」の誤記であるから、このとおり改める。
2 当審における当事者の補充的主張
(1) 構成要件Bⅱの「大腿骨及び周囲筋腱を圧迫するために…本体両側面に設
けた側面圧迫領域を具備し」の充足性について(争点1-3関係)
【控訴人の主張】
ア 原判決は、被控訴人製品部分2は、これと接触する部分や大腿骨の周囲
筋腱まで圧迫することは一応認められるものの、大腿骨自体までを圧迫
するとは認められないとして、構成要件Bⅱの充足を否定した。
しかし、そもそも「大腿骨及び周囲筋腱」は皮膚の内側にあり、それ自
体を直接圧迫することはできない。本件発明が側面圧迫領域を設けたの
は、「…内側側副靭帯、外側側副靭帯を圧迫し、歩行及び運動における
膝関節機能の向上…」をさせるためであり(本件明細書【0025】)、
このような作用効果からすると、構成要件Bⅱの「大腿骨及び周囲筋腱
を圧迫する」とは、大腿骨の周囲の皮膚を圧迫して大腿骨及び周囲筋腱
に作用することと解するのが相当である。
なお、大腿骨の膝周辺に大きな筋肉がなく、大腿骨と皮膚が極めて近
接した状態となっていることは、甲15の1、2、甲16の1、2から
明らかである。また。膝関節の屈曲伸展運動時には、膝蓋骨が大きく上
下動し、皮膚がより一層大腿骨に接近する状態となる(甲29の1、2、
甲30)。
イ 被控訴人製品部分2の一部である被控訴人製品部分4は、「上方へ連続
して伸びる方向」、すなわち膝関節の屈曲伸展運動の方向に沿って延在
していることにより、膝関節の屈曲伸展運動時に特に強い圧迫力を発揮
する。
また、甲23実験によれば、被控訴人製品17と同一の構成である被控
訴人製品2を膝に装着すると、被控訴人製品部分 2 に相当する領域が大腿
骨の外側の皮膚(甲23実験の②部分及び⑥部分。別紙3参照。)に当
接し、その部分を圧迫していることが裏付けられている。
【被控訴人の主張】
ア 構成要件Bⅱには、「側面圧迫領域」は「大腿骨及び周囲筋腱を圧迫す
るため」に設けられていると明確に規定されており、本件明細書にも
「大腿骨の外側の皮膚を圧迫する」ことをもって「大腿骨を圧迫する」
などという記載はないから、「大腿骨の外側の皮膚を圧迫する」ことを
もって「大腿骨を圧迫する」と解することはできない。仮にそのように
解釈するとすれば、本件発明は明確性要件(特許法36条6項2号)に
違反するものであり

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。