著作権確認及び使用差止等請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号令和4(ネ)10120
判決日2023-06-13
分類知的財産 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法709条

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点及びこれに関する当事者の主張」は、以下のとお
り補正し、後記3のとおり控訴人の当審における補充主張を付加するほか、原
判決の第2の2及び3に記載するとおりであるから、これを引用する。
⑴ 原判決4頁26行目末尾に改行して次のとおり加える。
「なお、控訴人が本件文学館における勤務を申し入れたことは、控訴人が平
成元年2月21日付けの上記履歴書を被控訴人に提出し、その「志望の動機」
欄には、「自分のライフ・ワークとして全力を注げる職場であると思う。」
と記載されていることからも明らかである。」
⑵ 原判決5頁12行目の「展示製作工程表」を、「伊香保町徳富蘆花記念館
展示製作工程表(甲16、乙17のうちの各1枚。以下「展示製作工程表」
という。)」と改める。
3 当審における控訴人の補充主張
⑴ 本件解説文の著作権について
ア 原判決は、本件パネルが被控訴人の発意に基づき、被控訴人の業務に従
事する控訴人が職務上作成したものであり、旧伊香保町ないし被控訴人の
名義の下に公表しているものとして、被控訴人がその著作者となることに
ついて争いがない旨判示している。
しかし、控訴人は、前訴判決2が確定したことにより、編集著作物であ
る本件パネルについて被控訴人が著作者であるとされたことについては
争わないが、「被控訴人の発意」、「控訴人がその職務上作成した」こと、
「旧伊香保町ないし被控訴人の名義の下に公表している」ことを認めてい
るわけではない。
本件パネル及びその素材である本件解説文は、後記イのとおり、控訴人
の発意による被控訴人からの受託業務として完成したものであり、後記ウ
のとおり、控訴人の名義で公表されていると評価すべきものである。
イ 控訴人は、被控訴人の職員になる前である平成元年2月初めから、被控
訴人との諾成契約である請負契約によって、町の児童館の一室を仕事場と
して提供され、本件文学館の展示室の仕事を開始していたのであり、本件
解説文や本件脚本は職務上作成されたものではない。
ウ 本件パネルに使用されている本件解説文は、控訴人が著作権を有する文
芸(言語)の著作物である。本件パネルの解説文を家に帰ってゆっくり読
み返したいという見学者の要望があり、編集著作物である本件パネルの素
材である本件解説文についての控訴人の著作権(複製権)に基づき、本件
図録が作成された。本件図録は被控訴人において決裁を経て作成されたも
のであり、被控訴人としても、控訴人が本件解説文の著作権を有すると認
識していたからこそ、本件図録の著作者として控訴人を表示したのである。
当初は著作者名義が付されていない場合に、仮に公表するとすれば法人
の名義を付すような性格のものは職務著作とされることもあるが、本件に
おいては、本件解説文を複製したものである本件図録に控訴人の名義が付
され

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 当審における控訴人の拡張請求に係る訴えを却下する。
3 当審における訴訟費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。