手続却下処分取消請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号令和3(行コ)10003
判決日2022-02-24
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
当事者控訴人 オプティパルスインコーポレイテッド

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点及び争点に関する当事者の主張
争点及び争点に関する当事者の主張は,後記4のとおり,当審における当事
者の補充主張を付加するほかは,原判決の「事実及び理由」の第2の2(原判
決4頁8行目から11頁19行目まで)に記載のとおりであるから,これを引
用する。
4 当審における補充主張
〔控訴人の主張〕
⑴ 法184条の4第4項の解釈について
法184条の4第4項は,国際調和の目的から新設されたもので,特許法
条約(Patent Law Treaty/PLT)が定める「Due Care」(いわゆる「相当な
注意」)基準を採用した。そして,同じく「Due Care」基準を採用していた
欧州特許庁(European Patent Office/EPO)は,期間徒過の原因が人為的ミ
スによるものである場合に,期限管理システムが通常の状態で有効に機能し
ているのであれば,人は間違えることもあるのだからそれは救済するという
立場をとり,期間徒過の救済に関して多くの審決例を蓄積し,このような
EPO の立場は,国際的なデファクトスタンダードとなっていた。そのため,
法184条の4第4項の「正当な理由」の解釈は,EPO の立場に近づける方
向で緩やかにすべきである。
⑵ 相当な注意を尽くしていたか否かについて
ア 期限管理システムの機能に関し
控訴人から本件国際出願についての各国への国内移行手続を受任した
本件代理人事務所では,パラリーガルがクライアントに期限を示すレター
を送る前に担当弁護士にレビューと確認を求めるダブルチェック体制が
とられていた。実際,本件代理人事務所から控訴人に平成29年(201
7年)11月14日に送られた最初の期限通知のメール(甲16)には正
しい期限が記載され,本件担当弁護士のダブルチェックが行われた。
日本について国内移行手続の期限が誤って記載されており,控訴人が日
本における国内移行手続の期限を徒過する原因となった本件メール(平成
30年(2018年)1月3日に本件担当パラリーガルから控訴人に送付
された。甲21)についても,本件担当パラリーガルは,その文案である
本件メール案を本件担当弁護士に送付してレビューと確認を求めており,
結果的に期限の誤りの見落としは生じたが,ダブルチェック体制自体は有
効に機能していた。
イ 偶発性・予見性に関し
本件代理人事務所では,国際出願の出願人に,国内移行手続の期限とし
て,国・地域にかかわらず,国内移行手続の期間が30か月である場合の
期限を報告するのが標準の実務であり,また,費用見積りは,クライアン
トから要望があった場合に行う手続であり,必ず行う手続ではなかった。
しかし,本件担当弁護士は,控訴人の利益のため,費用の発生をできる限
り遅らせるように,費用見積りを,国内移行手続の期間が30か月の国と

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。
3 この判決に対する上告及び上告受理申立てのための付加期間を30
日と定める。

出典

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