事件の基本情報
| 裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成23(行ケ)10356 |
| 判決日 | 2012-09-10 |
| 分類 | 知的財産 / 特許 |
| 判決種別 | 判決 |
| 当事者 | 原告 中川特殊鋼株式会社 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点は,進歩性の有無である。 1 特許庁における手続の経緯 原告らは,平成22年1月27日,名称を「鉄粉混合物,鉄粉混合物の使用方法, 鉄粉混合物の製造方法」とする発明について特許出願をし(特願2010-158 28号,公開公報は特開2011-153353号〔甲9〕),平成22年8月10 日付けで特許請求の範囲等の変更の補正(甲10)をしたが,拒絶査定を受けたの で,これに対する不服の審判請求をした(不服2010-27987号)。 その中で原告らは平成22年12月10日付けで特許請求の範囲等の変更の補正 (甲16)をしたが,特許庁は,平成23年4月22日付けで上記補正を却下した ので,原告らはさらに平成23年6月21日付けで特許請求の範囲の変更の補正(甲 11)をしたが,特許庁は,「本件審判の請求は,成り立たない。」との審決をし, その謄本は平成23年10月4日原告らに送達された。 (以下において「原告」というときは原告らを指す。) 2 本願発明の要旨 【請求項1】(本願発明1) 「鉄,及び酸化鉄を除く不可避的不純物を含む鉄粉と,酸化鉄と,炭素と,2価の 鉄イオンとキレートを形成するとともに還元性を有する有機酸と,を含有し, 前記鉄粉と前記酸化鉄の含有量の合計を100重量%とした場合, 前記鉄粉の含有量が25重量%以上95重量%以下であり, 前記炭素の含有量が10重量%以上80重量%以下であり, - 2 - 前記有機酸の含有量が7.7重量%以上55重量%以下であり, 水中への鉄イオン供給用途であることを特徴とする鉄粉混合物。」 3 審決の理由の要点 (1) 刊行物1(特開2006-212036号公報,甲1)には,実質的に次 の発明(刊行1発明)が記載されていることが認められる。 「FeOやFe O などの二価鉄を含有する二価鉄含有物質と,溶出した二価の 3 4 鉄イオンをキレート化するフルボ酸とフミン酸を含有する腐植含有物質と,を混合 して詰め込んだ,透水性を有する袋材を,水中に設置し,生物に二価の鉄イオンを 供給する水域環境保全材料。」 (2) 刊行物2(特開2007-268511号公報,甲2)には,実質的に次 の発明(刊行2発明)が記載されていることが認められる。 「水中に没する状態にすることにより水中に二価の鉄イオンを発生させ,ヘドロ 及び水を浄化するための鉄イオン溶出体であって,粉状鉄と粉状炭を水溶性バイン ダーと共に混合して固めた多数の小塊を,非水溶性バインダーで固めて所定の形状 に成形されている鉄イオン溶出体」 (3) 本願発明1と刊行1の発明との一致点と相違点は次のとおりである。 【一致点】 「酸化鉄と,2価の鉄イオンとキレートを形成する有機酸と,を含有し,水中へ の鉄イオン供給用途である混合物」 【相違点1】 本願発明1の有機酸は,「還元性を
主文(判決文より)
原告らの請求を棄却する。 訴訟費用は原告らの負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。