事件の基本情報
| 裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和2(ネ)10035 |
| 判決日 | 2021-03-08 |
| 分類 | 知的財産 / 特許 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 民法709条、特許法36条6項1号、特許法36条6項2号、特許法44条1項、特許法100条1項、特許法100条2項、特許法102条2項 |
| 当事者 | 控訴人 株式会社ファイブスター/被控訴人 株式会社MTG |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点及び争点に関する当事者の主張 争点及び争点に関する当事者の主張は,次のとおり補正し,後記5のとおり 当審における補充主張(後記5⑴,⑵,⑷)及び新たな主張(後記5⑶)を付 加するほかは,原判決「事実及び理由」第2の2(原判決7頁12行目から8 頁5行目まで),第3(原判決8頁6行目から32頁16行目まで)に記載の とおりであるから,これを引用する。 原判決8頁4行目の後に行を改めて次のとおり付加する。 「オ サポート要件(特許法36条6項1号)の充足性(争点3-5) カ 明確性要件(特許法36条6項2号)の充足性(争点3-6) キ 分割要件を充足しないことによる新規性・進歩性の欠如(特許法44条 1項,2項,29条1項3号,2項)(争点3-7)」 5 当審における主張 ⑴ 争点1(被告各製品が本件発明の技術的範囲に属するか・文言侵害の成否) の主張の補充 ア 争点1-1(「棒状のハンドル本体」(構成要件A,B及びF)の充足 性) (ア) 控訴人の主張 a 「棒状のハンドル本体」の解釈 本件明細書には,直線状の棒状のハンドルについて,ハンドル本体 に凹部を設け,凹部に対応する箇所にハンドルカバーを設けることに よりハンドルの強度を高めることができることが示されているだけで ある。本件発明の課題は,ハンドルの成形の精度や強度を高め,組立 工程の効率を向上させることであるところ,本件明細書には,湾曲し たハンドルのハンドル本体に凹部を設けた場合にも,ハンドルの成形 精度や強度を高め,組立工程の効率を向上させることができることは 記載されていない。湾曲したハンドルは,構造学的に見た場合,直線 状のハンドルと比較して強度が低下する上に,ハンドルカバーを湾曲 させる場合,湾曲形状に合わせた樹脂成形用の金型が必要となるとこ ろ,経験則上,そのような湾曲した形状の凹部やハンドルカバーの精 度は低下する上,湾曲形状に合わせてハンドルカバーを取り付けない といけないという配慮が必要になることから組立作業の効率が低下す ることは明らかである。本件発明のハンドルに湾曲した形状のものが 含まれるというのであれば,湾曲したハンドルが,どのようにして上 記の構造学的な問題や経験則上の問題を克服しているのかが本件明細 書に記載されていなければならないが,そのような記載は一切なく, 示唆すらない。 「棒状」という形状に関して,どの範囲まで変形することができ, どのような大きさの円のどのような角度に沿う半径方向までの変形が 棒状といえるのか,出願時に本件明細書に明記していない以上,発明 の技術的範囲が本件明細書で示された直線状の棒状のものに限定され ることは,特許権者自身も想定しているところであり,特許権者の想 定以上に,過度に特許権の範囲を拡張して特許権者を保護する理由は ない。 以上よ
主文(判決文より)
1 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用は控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。