損害賠償等請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成23(ネ)10038
判決日2011-12-26
分類知的財産 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法723条、著作権法115条

この事件の代理人

  • 谷口隆良(原告代理人)/神奈川県弁護士会
  • 岡崎洋(被告代理人)/第一東京弁護士会

争点(判決文より)

争点及び争点に対する当事者の主張は,原判決3頁7行目か
ら21頁6行目のとおりであるから,これを引用する。
3 当審における当事者の補足的主張
(1) 争点1(著作権侵害の有無)について
ア 原告の主張
(ア) 「へんしんふきごま」の「折り方」は,事実ないしアイデアではなく,著作
権の保護の対象となる「表現したもの」である。
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すなわち,本件折り図に示される一折り一折りの形状は,一枚の折り紙をどのよ
うに形作っていくかという折り工程を表現したものであり,創作折り紙作家である
原告が,その思想・感情を具体的に表現したものであって,事実ないしアイデアで
はない。仮に,創作折り紙作品の「折り方」がアイデアであって,本件折り図の一
折り一折りの形状自体は表現に当たらないとしても,「へんしんふきごま」あるい
は「吹きゴマ」の「折り方」を表現するに当たっては,選択の幅がある。本件折り
図と被告折り図とは,些末な点を除いて殆ど同じであり,被告折り図から本件折り
図の表現上の本質的特徴を直接感得することができる。
(イ) また,「へんしんふきごま」の「折り方」についての表現方法も,本質的部
分である。
すなわち,32の折り工程を,「10個の図面(説明図)を用いた構成とするこ
と」自体はアイデアの範疇に属するとしても,どの折り工程を選択し,一連の折り
図として表すか,どこからどこまでの折り工程を一つの手順にまとめるか,何個の
説明図を用いて説明するかなどは,アイデアではなく,表現そのものであり,選択
の幅がある。本件折り図と被告折り図を比較すると,各折り工程を1ないし10の
手順にまとめて表現している点を含めて,折り図全体を見れば,被告折り図から本
件折り図の表現上の本質的特徴を感得することができる。
(ウ) したがって,被告のした被告折り図の作成行為は,本件折り図の複製行為な
いし翻案行為というべきである。
イ 被告の反論
(ア) 原告は,「へんしんふきごま」の「折り方」は,事実ないしアイデアではな
く,「表現したもの」であると主張する。
しかし,原告の主張は「折り方」と「折り図」を混同するもので,失当である。
(イ) 原告は,「へんしんふきごま」の「折り方」についての表現方法も,表現の
本質的部分であると主張する。
しかし,原告のこの点の主張も失当である。
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被告折り図から本件折り図の表現上の本質的特徴を直接感得することはできない。
また,原告は,「へんしんふきごま」の折り工程の表記方法は選択の幅があると
主張する。しかし,一つの説明図にいくつの折り工程(手順)を載せるかという構
成や観念はアイデアであり,創作的な表現とはいえない。決まった一連の手順があ
る折り紙の折り方について,A4の大きさで,わかりやすい折り図を作成しようと
すれば,一つ一つの説明

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人(第1審原告)の負担とする。
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出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。