審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成22(行ケ)10301
判決日2011-07-19
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
当事者原告 アラーガン・インコーポレイテッド

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,本願発明の進歩性(容易想到性)の有無である。
1 特許庁における手続の経緯
原告は,平成15年4月9日,名称を「眼科局所用のブリモニジンとチモロール
との組み合わせ」とする発明につき,優先日を平成14年(2002年)4月19
日,優先権主張国を米国として国際特許出願をした(特願2003-585725
号)。
原告は,平成18年8月17日,本件出願につき拒絶査定を受けたので,特許庁
に対して不服審判請求をし,不服2006-26118号事件として係属したが,
特許庁は,平成22年5月10日,「本件審判の請求は,成り立たない。」との審決
をし,この謄本は平成22年5月25日に原告に送達された。
2 本願発明
本願発明は,緑内障又は高眼圧症(以下「緑内障等」という。)に対する処置とし
て用いる局所適用眼科剤の組成物に関する発明で,審決時の請求項の数は11であ
るが(平成18年7月13日付け手続補正書(甲4)に記載のもの),そのうち請求
項1に係る発明(本願発明)の特許請求の範囲は以下のとおりである。
【請求項1】
「有効量のブリモニジンと有効量のチモロールとを,そのための医薬的に許容で
きる担体中に含む,緑内障または高眼圧症の処置に有用な眼科医薬組成物。」
3 審決の理由の要点
(1) 本願発明は,引用例(甲第3号証)に記載された発明に基づいて,当業者
において容易に発明することができたものであるから,進歩性を欠く。
【引用例】Ophthalmologica,1999年,Vol.213,228~233頁
(2) 審決が認定した引用例に記載された発明(引用発明),本願発明と引用発
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明の一致点及び相違点はそれぞれ下記のとおりである。
【引用発明】
「有効量のブリモニジンを含有する組成物と有効量のチモロールを含有する組成
物とを組み合わせて用いる,緑内障または高眼圧症の処置用眼科医薬製剤。」
【本願発明と引用発明の一致点】
「有効量のブリモニジンと有効量のチモロールを含む,緑内障または高眼圧症の
処置に有用な眼科医薬製剤」である点。
【本願発明と引用発明の相違点】
本願発明は,有効量のブリモニジンと有効量のチモロールを,同一の担体中に含
む医薬組成物であるのに対し,引用発明は,それぞれ別個の担体中に含む医薬組成
物を組み合わせて用いる点。
(3) 審決は,引用発明と本願発明との相違点に係る構成の容易想到性につき,
次のとおり判断する。
「緑内障または高眼圧症の治療において,IOPの制御のために,チモロール等
のβブロッカーと他の作用機序の異なる薬物とを併用することが多いが,当該治療
法は,それぞれの薬剤を含有する組成物を1日数回に分けて投与することが必要で
あり,煩雑となって好ましくなく,コンプライアンスが低いという問題があること
は周知である。そして

主文(判決文より)

原告の請求を棄却する。
訴訟費用は原告の負担とする。
この判決に対する上告及び上告受理申立てのための付加期間を30日と
定める。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。