審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成22(行ケ)10144
判決日2011-06-07
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法29条2項

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,進歩性の有無である。
1 特許庁における手続の経緯
原告は,平成9年6月4日,名称を「顕微鏡光路中の短パルスレーザビームの結合
のための装置およびその方法」とする発明について,特許出願(パリ条約による優
先権主張 1996年6月4日,ドイツ連邦共和国,特願平9−160631号,
特開平10−68889号) をしたが,平成19年11月28日付けで拒絶査定を
受けたので,平成20年3月3日,これに対する不服の審判を請求した。
特許庁は,上記請求を不服2008−5103号事件として審理した上,平成2
1年12月22日,「本件審判の請求は,成り立たない。」との審決をし,その謄本
は平成22年1月7日原告に送達された(出訴のための附加期間90日)。
2 本願発明の要旨
平成21年10月19日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求
項1に係る本願発明は,以下のとおりである。
【請求項1「】レーザパルスを顕微鏡の光路に結合するためにレーザを伝送する少な
くとも一つの光ファイバと,ピコ秒からフェムト秒までのパルス幅を有する短パル
スレーザと,少なくとも一つの光ファイバの間に配置され,レーザパルスの光路長
を各波長毎に変更する光学配列と,からなる,短パルスレーザから供給されるレー
ザパルス形およびパルス幅を光ファイバ進入口と出口とで一致させて顕微鏡の光路
に結合する装置。」
3 審決の理由の要点
(1) 本願発明は,引用例1(特開平4−307510号公報,甲1)に記載さ
れた引用発明並びに引用例2(特開平5−273129号公報,甲2),引用例3(本
願の優先日前に頒布された刊行物である G. J. Brakenhoff, et.al., "Femtosecond pulse
width control in microscopy by two-photon absorption autocorrelation", Journal of
Microscopy, Vol. 179, Pt3, Septmber, 1995, pp.253-260,甲3),引用例4(特開平3
- 2 -
−294815号公報,甲4)及び引用例5(特開平1−233416号公報,甲
5)に記載された事項及び周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることが
できたものであるから,特許法29条2項の規定により特許を受けることができな
い。
(2) 審決がした引用発明の認定,引用発明と本願発明との一致点及び相違点の
認定並びに相違点についての判断は,次のとおりである。
【引用発明】
「パルス光源30からのパルス状のプローブ光は,光ファイバである光ガイド32
およびセルフォックレンズ34を経て近接場走査光学顕微鏡の光学探針28内に入
射し,パルス光源30としては,半導体レーザ励起のモード同

主文(判決文より)

原告の請求を棄却する。
訴訟費用は原告の負担とする。
この判決に対する上告及び上告受理の申立てのための付加期間を30日と
定める。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。