事件の基本情報
| 裁判所 | 最高裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成22(受)1584 |
| 判決日 | 2011-11-17 |
| 分類 | 最高裁 |
この事件の代理人
- 中田祐児(上告人代理人)/第一東京弁護士会
争点(判決文より)
争点となっている。 2 原審の適法に確定した事実関係の概要等は,次のとおりである。 (1) 上告人とA 信託銀行及び被上告人X 信託銀行(なお,A 信託銀行は, 1 2 1 平成14年1月にA 信託銀行と商号変更し,平成17年10月に吸収合併及び商 号変更により被上告人X 信託銀行となった。以下,被上告人X 信託銀行と併せ 1 2 ていうときは,上記吸収合併等の前後を通じて,単に「被上告人ら」という。) は,兵庫県議会の議決を経た上で,昭和62年12月1日,上告人を委託者兼受益 者,被上告人らを共同受託者とし,信託期間を契約締結の日から28年間として, 上告人がその所有に係る兵庫県加西市所在の土地(以下「本件信託土地」とい う。)を被上告人らに信託譲渡し,被上告人らにおいて,本件信託土地上にゴルフ 場を中核とするスポーツ・レクリエーション施設(以下「本件信託施設」とい - 1 - う。)を建設し,これを管理運営することを目的とする土地信託契約(以下「本件 信託契約」という。)を締結した(以下,本件信託契約に基づき被上告人らが行う こととなる信託事業を「本件信託事業」という。)。本件信託契約においては,被 上告人らが,73億円(後に94億円に変更された。)を限度として建設資金等を 借り入れた上で本件信託施設を建設し,これを管理運用して得られる収益から借入 金を返済し,その完済後は剰余金を信託配当として上告人に支払うものとされてい た。 (2) 本件信託契約は,昭和61年法律第75号による地方自治法の改正により 創設された普通財産である公有地の信託制度に基づくものであるが,上記制度の創 設に先立ち,自治省の「公有財産の有効活用等に関する調査研究会」が昭和61年 1月に取りまとめた報告書においては,信託財産の運用が当初の見通しと大きく異 なった場合には,信託の終了に際し地方公共団体が債務を承継する可能性がある旨 の記載がされており,また,自治事務次官は,上記改正後の同年5月,各都道府県 知事及び各指定都市市長に宛てて,公有地の信託について通知を発し,公有地の信 託には旧信託法等の適用があることに留意するよう注意を喚起した。 (3) A 信託銀行は,昭和61年4月,上告人に対し,「土地信託制度の利用 による兵庫県公有地の有効活用の御提案」と題する文書を提出した。同文書は,公 有地の信託制度の概要等について説明したもので,その中には,信託受益権の性質 として,利益享受に関しては所有者の権利と同一であり,管理・処分の成果損失は 全て受益者に帰属する旨の記載がされていた。そして,上告人のB副知事は,昭和 62年9月,本件信託契約の締結に向けた兵庫県議会における審議に際し,本件信 託土地の信託について,信託期間満了時に上告人が債務を引き継ぐことも制度的に - 2 - はあり
主文(判決文より)
本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。