事件の基本情報
| 裁判所 | 大阪高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成30(ネ)433 |
| 判決日 | 2018-06-29 |
| 分類 | 民事 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 著作権法114条3項 |
この事件の代理人
- 酒井康生(原告代理人)/大阪弁護士会
争点(判決文より)
争点 (1) 本件著作物と被告アップロード著作物の同一性 (2) 控訴人の受けた損害額 5 争点に関する当事者の主張 - 3 - 争点に関する当事者の主張は,次のとおり補正し,当審における控訴人の主 張を加えるほか,原判決の「事実及び理由」中の第2の2(原判決3頁17行 目から5頁9行目まで)に記載のとおりであるから,これを引用する。 (原判決の補正) (1) 原判決3頁23行目の「原告からではなく」を「控訴人又は株式会社CA の販売サイトからではなく」に改める。 (2) 原判決9頁4行目の「 」を「 」に改める。 (当審における控訴人の主張) (1) 著作権等の行使につき受けるべき金銭の額に相当する額(著作権法114 条3項)の解釈 ア 著作権法114条3項は,平成12年の改正により,「通常」という文 言が削除された。これは,損害額の算定に当たり,権利者と侵害者の間の 具体的な事情を総合的に勘案すべきで,正規の使用料に必ずしも縛られる 必要はないという趣旨を明確にしたものである。 イ 以上によれば,被告アップロード著作物が本件著作物の一部でしかない としても,収録時間に応じて減額するのは相当でない。また,原判決のよ うに3分の1を乗じるのも相当でない。 (2) 10円動画 ア 控訴人が配信を許諾しているDMM.comのサイトにおいては,作品 の一部のみを1週間視聴できるサービスはない。他方,作品の一部のみを 視聴する料金設定として,10円動画というものがある。これは,各作品 について,視聴者が好みの場面を任意に選択し,そこから1分ごとに10 ポイント(505ポイントが=500円なので,10ポイントは約10円 となる。)で1回のみのストリーミングを行うことができるというサービ スである(5分ストリーミングをすれば50ポイントが差し引かれ,5分 30秒ストリーミングをすれば60ポイントが差し引かれる。)。 - 4 - イ 以上によれば,控訴人の損害は以下のとおり,合計644万2425円 となる(ポイント数は収録時間に対応したもの)。 (ア) 被告アップロード著作物1 0.99円×340ポイント×38%×3万3019回=422万3 394円 (イ) 被告アップロード著作物2 0.99円×130ポイント×38%×2万2533回=110万1 999円 (ウ) 被告アップロード著作物3 0.99円×250ポイント×38%×1万1877回=111万7 032円
主文(判決文より)
1 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用は控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。