発信者情報開示請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和5(ワ)70325
判決日2025-04-25
分類民事 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文著作権法10条1項7号、著作権法14条、著作権法15条、著作権法29条
当事者原告 株式会社バソキア/被告 エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社

この事件の代理人

  • 杉山央(原告代理人)/札幌弁護士会
  • 五島丈裕(被告代理人)/東京弁護士会

争点(判決文より)

争点及び争点に関する当事者の主張
⑴ 原告が本件各動画の著作権を有するか(争点1)
(原告の主張)
本件各動画のパッケージには原告の名称が記載されているか、第三者認証機
関の認証マークと番号が記載されているから、著作権法14条により原告が著
作者と推定される。本件各動画は、「素人ホイホイ」というレーベルで発表され
ているが、このレーベルは原告のものであり、原告が商標権も取得している(甲
19)。
また、本件各動画は、原告の発意に基づき、原告の業務に従業する者が企画
し、製作したものであるから、著作権法15条により原告が著作権を有する。
そうでない場合は、著作権法29条により原告が著作権を有する。
(被告の主張)
本件各動画の販売に係るウェブページ(甲2)には原告の名称の記載はない。
第三者認証機関が原告に対して審査終了の証明をしているとの事実については
不知であるが、仮にこれが認められるとしても、審査を受ける者が著作権者で
あると推定されるものではない。
⑵ 本件各通信による情報の流通により原告の著作権(公衆送信権)が侵害され
たことが明らかであるといえるか(争点2)
(原告の主張)
ア 本件ソフトウェアは、ビットトレントを管理する会社が提供するソフトウ
ェアであり、ビットトレントを介して取得した情報を正確に提供しているか
ら、本件調査は正確である。
本件各通信時、本件端末の画面上には「ダウンロード中」との表示がされ
ていたから、本件端末は、本件各動画に係るピースを、本件各発信者からダ
ウンロードしていたものである。このように、本件端末が本件各動画に係る
データをダウンロードしたことからすれば、本件各発信者が、本件各動画に
係るデータを本件端末に送信したものといえるから、原告の著作権(公衆送
信権)が侵害されたことは明らかである。
イ 本件調査会社は、本件キャプチャー画像の撮影時に、取得したダウンロー
ドファイルが再生されることを確認しており(甲8)、本件調査会社が、少な
くとも当該ファイルの一部を取得しているのであるから、本件各発信者が著
作権侵害に加担したことは明らかであり、他の発信者がいたとすれば当該他
の発信者と共同で、原告の著作権侵害を行ったといえる。
(被告の主張)
ア 本件調査会社による調査は、一般社団法人テレコムサービス協会が認定す
る監視ソフトウェア等の信頼性のあるものを用いたものではなく、違法アッ
プロードの検知を目的とするソフトウェアによる調査ですらない。そして、
本件ソフトウェアを使用する過程で行われる通信には、ファイルのデータに
係る通信以外の通信もあるから、本件調査で得られたIPアドレスが、本件
各動画に係るデータを送信した際に本件各発信者の通信に割り当てられたも
のであると特定することはできない。かえって、本件キャプチャー画像を

主文(判決文より)

1 被告は、原告に対し、別紙発信者情報目録1及び2記載の各
情報を開示せよ。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。