損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和4(ワ)15760
判決日2024-09-27
分類民事 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文著作権法15条1項、著作権法115条

この事件の代理人

  • 大熊裕司(原告代理人)/第一東京弁護士会
  • 藤田剛紀(被告代理人)/東京弁護士会
  • 原 孝志(被告代理人)/神奈川県弁護士会

争点(判決文より)

争点
⑴ 不法行為に基づく損害賠償請求及び名誉回復措置請求に関する争点
ア 著作物性(争点1)
イ 著作者性(争点2)
ウ 氏名表示権侵害の成否(争点3)
エ 損害の発生及びその額(争点4)
オ 名誉回復措置の必要性(争点5)
⑵ 債務不履行に基づく損害賠償請求に関する争点
ア 本件各小道具の制作者が原告であると公表する合意の成否(争点6)
イ 損害の発生及びその額(争点7)
3 争点に関する当事者の主張
⑴ 争点1(著作物性)について
(原告の主張)
ア 本件各小道具は、美術の著作物である。原告が一つずつ手作りで制作し
ており、応用美術品には当たらない。
イ 原告は、演芸家としての経験を踏まえ、演芸で使用されることを念頭に
強度や持ち運びの観点も考慮して、手作業で段ボールから立体的に作られ
た小道具であるから、ありふれた物をモチーフとしていても、表現の選択
の幅は広く、原告の個性が表れている。本件各小道具は、原告の思想又は
感情を創作的に表現したものであるといえる。
ウ 本件各小道具の創作性に関する主張は一覧表の「創作性:原告の主張」
欄記載のとおりである。
(被告の主張)
ア 本件各小道具は、身の回りのありふれた物をモチーフとして、演芸で使
用するという目的にかなうように制作され、演芸の小道具という美術鑑賞
とは異なる実用目的の機能を果たすものであるから、応用美術品である。
イ 本件各小道具について、実用目的の機能を分離して観察した場合に、な
お純粋美術と同視できる程度の美的特性を備えていると評価することはで
きないから、著作物性を有するとはいえない。
ウ 本件各小道具の創作性に関する主張は一覧表の「創作性:被告の主張」
欄記載のとおりである。
⑵ 争点2(著作者性)について
(原告の主張)
ア 本件各小道具のうち創作性が認められる部分については原告が作業をし
たのであり、原告が著作者である。
イ 被告は「法人その他使用者」(著作権法15条1項)に当たらず、本件
各小道具は職務著作には当たらない。
ウ 本件各小道具の著作者性に関する主張は一覧表の「著作者性:原告の主
張」欄記載のとおりである。
(被告の主張)
ア 本件各小道具のうち被告が原告に制作を依頼した小道具(本件小道具1
ないし5、17、52ないし56、64及び76を除く本件各小道具)に
ついては、被告は、小道具のテーマ、寸法、構造等を図面に記載し、これ
を原告に交付して、段ボール等を使用した立体化の作業を委託した。また、
被告は、原告の作業が終了した後、イラスト描写や色塗り等を行うことも
あった。
したがって、被告が原告に制作を依頼した小道具については、被告が、
美的特性を備える部分を制作した。
イ 原告は、被告から有償で業務委託を受け、被告の具体的指示に基づいて
職務上制作作業を行ったものであ

主文(判決文より)

1 原告の請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。