発信者情報開示請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和5(ワ)70447
判決日2024-07-19
分類民事 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文プロバイダ責任制限法5条1項、プロバイダ責任制限法5条1項2号、著作権法2条1項9号
当事者被告 ソフトバンク株式会社

この事件の代理人

  • 平野敬(原告代理人)/第二東京弁護士会
  • 郭 宗澔(被告代理人)/第二東京弁護士会

争点(判決文より)

争点
(1) 特定電気通信による情報の流通によって原告の「権利が侵害されたことが
明らかである」(プロバイダ責任制限法5条1項柱書、1号)か(争点1)
(2) 本件各発信者情報の「開示を受けるべき正当な理由がある」(プロバイダ責
任制限法5条1項2号)か(争点2)
4 争点に関する当事者の主張
(1) 争点1(特定電気通信による情報の流通によって原告の「権利が侵害され
たことが明らかである」(プロバイダ責任制限法5条1項柱書、1号)か)に
ついて
(原告の主張)
別紙通信目録記載の各日時及び各IPアドレス等の正確性に問題はない
こと
原告及び原告代理人は、端末のOSの時計機能を利用して表示させた時
刻に基づいて別紙通信目録記載の各日時を、本件各ソフトウェアの実行画
面に表示されたピアのIPアドレス等の情報に基づいて別紙通信目録記載
の各IPアドレス等を、それぞれ特定した。
原告及び原告代理人が本件調査に用いた本件各ソフトウェアは、いずれ
もビットトレントに対応するクライアントソフトウェアとして広く知られ
たもので、多数のユーザーによって支持され、約20年にわたって熱心に
開発が続けられており、重大なバグは修正し尽くされている。本件各ソフ
トウェアについて、実行画面に通信相手のピアのIPアドレスとして誤っ
たものを表示するといった、本件調査の信用性を根本的に揺るがせるよう
な不具合は報告されていない。また、本件各ソフトウェアは、膨大な数の
ユーザーに利用されており、バージョンアップの頻度も高いから、上記の
ような不具合が気づかれないまま放置されているといった状況は考え難い。
このように、本件調査の信用性を疑わせる事情はなく、別紙通信目録記
載の各日時及び各IPアドレス等の正確性に問題はない。
本件各氏名不詳者により本件各漫画が送信可能化及び自動公衆送信され
たこと
①あるファイルを保有する者が、その管理する端末をビットトレントネ
ットワークに接続し、トラッカーに当該端末の情報を通知する行為は、「自
動公衆送信装置に情報が入力されている自動公衆送信装置について、公衆
の用に供されている電気通信回線への接続…を行う」(著作権法2条1項9
号の5ロ)ことに当たる。
また、②ビットトレントネットワークを形成しているピアが、他のピア
からの要求に基づいて保有するファイルを送信する行為は、公衆からの求
めに応じ自動的に行うものであるから、自動公衆送信に当たる。なお、当
該ファイルの送信先が1台のピアであったとしても、送信側から見て当該
1台のピアを管理する者の個性を識別して送信の可否を決しているわけで
はないから、自動公衆送信該当性は否定されない。
本件についてみると、本件各氏名不詳者の管理するピアから、原告及び
原告代理人の管理するピアに対し、現に本件共有ファイルが送信

主文(判決文より)

1 被告は、原告に対し、別紙発信者情報目録記載の各情報を開示せよ。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。