発信者情報開示請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和5(ワ)70312
判決日2023-12-11
分類民事 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文著作権法14条
当事者原告 グラフィティジャパン株式会社/被告 中部テレコミュニケーション株式会社

この事件の代理人

  • 杉山央(原告代理人)/札幌弁護士会
  • 星川勇二(被告代理人)/第一東京弁護士会

争点(判決文より)

争点
(1) 本件著作物に係る原告の著作権の有無(争点 1)
(2) 権利侵害の明白性(争点 2)
3 争点に対する当事者の主張
(1) 争点 1(本件著作物に係る原告の著作権の有無)
〔原告の主張〕
本件著作物のパッケージ等には、原告名が記載されており、また、第三者認証機
関の審査番号として原告固有の番号も記載されている。このことから、原告は本件
著作物の著作者と推定される。
また、本件著作物は、原告の発意に基づき原告の業務に従事する者が職務上作成
したものである。
さらに、本件著作物は、映画の著作物に当たるところ、原告代表者が製作の全体
を統括するほか、原告従業員らが、原告の発意に基づき、その監督、演出、撮影、
美術等を担当して作成したものであり、かつ、全体的な製作に関する決定は原告代
表者及び従業員により行われている。このため、本件著作物の著作者は、全て、本
件著作物の製作に参加することを原告と約束した者で構成されているといえる。
したがって、原告は、本件著作物の著作者であり、その著作権を有する。
〔被告の主張〕
不知ないし争う。著作者の推定(著作権法 14 条)が法人に適用されるものか疑義
があるところ、仮に適用があるとしても、本件著作物のパッケージに原告の商号は
記載されていない上、本件著作物がいかに公衆への提供又は提示されているかとい
ったことは不明である。また、原告の業務に従事する者が本件著作物を職務上作成
したことなどを裏付ける客観的な証拠は提出されていない。
(2) 争点 2(権利侵害の明白性)
〔原告の主張〕
本件調査会社は、調査対象となる本件著作物をインデックスサイトで検索して、
トレントファイルをダウンロードし、クライアントソフトである「μtorrent」(以下
「本件クライアントソフト」という。)を起動して、実際に本件著作物に係るファイ
ルのダウンロードを行った。ダウンロードされた動画は本件著作物と同一内容であ
った。また、本件クライアントソフトは、ビットトレントを使用しているピアの IP
アドレス等の情報を表示する機能を有するところ、上記ダウンロードに対応するア
ップロードを行ったピアが接続した IP アドレスは、別紙発信者情報目録記載のと
おりであった。さらに、同目録記載の日時は、コンピュータのタイムサーバーから
定期的に取得した時刻を自動的に表示するアプリによって特定されたものであり、
正確である。
そうすると、本件発信者は、ビットトレントを用いて、本件著作物に係るファイ
ルをダウンロードして、公衆からの求めに応じて自動的にアップロード可能な状態
に置くと共に、別紙発信者情報目録記載の日時に、本件調査会社に対して現にファ
イルを自動公衆送信したものといえる。したがって、原告の本件著作物に係る著作
権(公衆送信権)が侵害されたこ

主文(判決文より)

1 被告は、原告に対し、別紙発信者情報目録記載の各情報を開示せよ。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。