事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和4(ワ)22370 |
| 判決日 | 2023-07-06 |
| 分類 | 民事 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 当事者 | 原告 株式会社A&T/被告 エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点(権利侵害の明白性)について (1) 証拠(甲 1 の 4、2 の 4、4~6)及び弁論の全趣旨によれば、本件クライア ントソフトを使用した本件調査会社による調査内容は、以下のとおりである ことが認められる。 ア 本件調査会社は、原告が著作権を有する本件動画の作品番号やタイトル を聴取し、ウェブサイトにおいて本件動画に係るトレントファイルを検索 し、本件動画に係るトレントファイルが存在することを確認した。 イ 本件調査会社は、本件クライアントソフトを起動して端末にダウンロー ドしたトレントファイルから、本件クライアントソフト上で本件動画に係 るピースを有するピアから当該ピースをダウンロードした。本件調査会社 は、当該ダウンロード中に当該端末に当該ピアの IP アドレスとして表示 されている IP アドレスを確認し、スクリーンショットして保存した。 ウ 同スクリーンショットの画像(甲 1 の 4)には、本件動画(品番:PTS- 368)のファイル(ピース)につき、本件調査会社が別紙発信者情報目録記 載の「日時」欄記載の日時にダウンロードしていること、当該ピースのダ ウンロード先のピアの IP アドレスとして、本件 IP アドレスが表示されて いることが認められる。 (2) 上記の認定事実及び前記前提事実を踏まえて検討する。 ビットトレントは、本件クライアントソフトのようなクライアントソフト がダウンロードされた端末(ピア)間において一つのファイルを断片化した ピースのダウンロードが始まると、完全に当該ピースのダウンロードがされ る前からダウンロードした分のピースのアップロードも始まり、一つのファ イルのピースの全てのダウンロードが終了すると、アップロードのみを行う ことになるという仕組みを有するものである。 本件調査会社が本件クライアントソフトを利用して本件動画のファイルに 係るピースを有するピアから当該ピースのダウンロードを開始したところ、 当該ピアについて、本件 IP アドレスを割り当てられたユーザであるとの表 示がされた。このことから、本件動画に係るピースは、本件 IP アドレスが割 り当てられたユーザ(本件発信者)によりアップロードされたものと認めら れる。 そうすると、本件動画に係るファイル(ピース)は、本件 IP アドレスが割 り当てられた本件発信者により、公衆からの求めに応じて送信可能な状態に 置かれたということができる。すなわち、本件発信者は、本件動画に係るデ ータを送信可能化したものであり、これにより、本件動画に係る原告の公衆 送信権が侵害されたことが明らかである(法 5 条 1 項 1 号)。 これに対し、被告は、本件動画が送信可能化されたのは、これに先立ち、
主文(判決文より)
1 被告は、原告に対し、別紙発信者情報目録記載の各情報を開示せよ。 2 訴訟費用は被告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。