事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和4(ワ)9090 |
| 判決日 | 2023-06-12 |
| 分類 | 民事 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 民法709条 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点 (1) 本件テロップに係る原告の著作権侵害の成否(争点 1) ア 本件テロップの著作物性及び原告の著作権の有無(争点 1-1) イ 複製権、翻案権及び公衆送信権侵害の有無(争点 1-2) ウ 原告が本件テロップの著作権を主張することの信義則違反の有無(争点 1-3) (2) 原告の損害(争点 2) 3 争点に関する当事者の主張 (1) 争点 1-1(本件テロップの著作物性及び原告の著作権の有無) 〔原告の主張〕 ア 本件テロップは、男性 2 名(CとD)が野生のライオン(シルガ)を保護し、 愛情をもって育て上げたこと、その後シルガを野生動物の保護地区に放し、別れを 告げたこと、1 年後の再会の際にシルガはCとDを覚えており、Cに抱きついたこ となどのエピソードに関し、出来事や登場人物の感情等について、原告独自の形容 の仕方や叙述方法で表現されたものであり、その表現方法に原告の個性が発揮され ている。 したがって、本件テロップは、原告の思想又は感情を創作的に表現した言語の著 作物であり、原告にその著作権が帰属する。 イ 本件テロップが対象とするエピソードが既に公開されたものであったとして も、既存の表現物と本件テロップとで共通するのはいわばアイデアに係る部分に過 ぎない。同じエピソード(アイデア)であっても、どのような表現を用いて著述す るかについては、表現者の個性が発揮される。 〔被告の主張〕 本件テロップと同様の文章の構成によりCとシルガのエピソードを紹介するイン ターネット上の記事は、本件テロップの公開前から散見される。すなわち、本件テ ロップは、原告の思想又は感情を創作的に表現したものではなく、既に公開されて いるエピソードを画像、映像と共に再紹介するものであり、著作物性は認められな い。 また、本件テロップは、本件動画に表示される画像等の内容を文字で明らかにし たに過ぎず、これらの補助的役割を果たすにとどまるものであって、本件動画と分 離して利用することはできない。本件動画の全体的形成に創作的に寄与しているの は、画像等の製作者(撮影者)であり、原告ではない。 (2) 争点 1-2(複製権、翻案権及び公衆送信権侵害の有無) 〔原告の主張〕 ア 本件記事のインターネット上への投稿は、サーバへのアップロードを必然的 に伴うものであり、その際、当該サーバに本件テロップを有形的に再製している。 したがって、当該投稿は原告の複製権を侵害する。 また、当該サーバへのアップロードは、公衆の用に供されている電気通信回線に 接続している自動公衆送信装置の公衆送信用記録媒体に情報を記録するものであり、 送信可能化に該当することから、原告の公衆送信権を侵害する。 イ 本件記事は、本件テロップの表現の一部を要約等したものである。このよう な本件記事は、本件テロップに依
主文(判決文より)
1 被告は、原告に対し、24万円及びこれに対する令和2年7月27日か ら支払済みまで年3%の割合による金員を支払え。 2 原告のその余の請求を棄却する。 3 訴訟費用は、これを8分し、その1を被告の負担とし、その余は原告 の負担とする。 4 この判決は、第1項に限り、仮に執行することができる。
出典
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