事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和3(ワ)31840 |
| 判決日 | 2023-05-26 |
| 分類 | 知的財産 / 特許 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 特許法35条3項 |
| 当事者 | 被告 ヤマシンフィルタ株式会社 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点 原告が本件発明の発明者であるか(争点1) 相当の対価の額(争点2) 4 争点に対する当事者の主張 原告が本件発明の発明者であるか(争点1) (原告の主張) 原告は、本件特許の請求項2に記載された発明に関与した後、被告の建機フ ィルタ課においてD株式会社(以下「D」という。)の担当となり、同社のディ ーゼル車両のSCRシステムに用いられる尿素水ストレーナの商談を進める 中で、平成25年の初め頃に、吹き戻しを防止するストレーナの形状として、 先端部分が略三角形で液体通過が不可能な素材で作られ、ストレーナ内部に突 出したものを着想した。原告は、飛行機のジェットエンジンの形状から同スト レーナの着想を得た。当時、原告は、被告の営業部門に所属しており、被告の 職務分掌上、図面や模型を製作する立場になかったので、開発設計課の課長で あるBや原告の後任者であるC、E(以下「E」という。)等に依頼して、それ らを作成してもらい、本件構成を備えたストレーナをD担当者に提案した。よ って、そのストレーナの先端部の形状である本件構成は原告の着想によるもの である。Dとの間での本件構成を有するストレーナの商談が進捗し平成27年 3月頃までに、量産品の納入が決まる状況となったため、本件構成を有するス トレーナを含む、それまでに被告で考案されたストレーナをまとめて特許出願 することになった。 本件発明の、従前の技術的課題の解決手段に係る特徴的部分は本件構成であ り、原告が本件発明の発明者である。 被告は、Cが本件発明の発明者であると主張するが、Cは、製図作業に携わ ったにすぎない。 (被告の主張) 原告が本件構成を着想したとの主張は否認する。原告は、F株式会社(以下 「F」という。)の営業担当者として本件発明に事実上関与したにすぎず、本件 発明に対して創作的に関与した者ではない。本件構成は、CがBに適宜相談し つつ、また、Bからの具体的な指示と助言に従って、ストレーナの形状に係る 複数の候補を検討・作図し、最終的にBが承認することによって創出されたも のである。本件特許において原告が発明者として登録されたのは、被告におい て本件特許の出願当時、営業担当者を発明者の一人として出願する慣習があっ たため、原告を共同発明者として出願したことによるものにすぎない。 相当の対価の額(争点2) (原告の主張) ア 超過売上げ 本件発明を実施したストレーナは、製品化された平成28年1月以降の期 間において、その年間売上げが1億円を下ることはなく、それは本件特許の 登録期限が到来する令和17年4月1日まで継続する。そうすると、本件発 明を実施したストレーナの売上高は、平成28年1月1日以降令和3年まで は6億円であり、令和4年から令和17年3月までは1年間の予想売上げ1 億円を3%の中間利息で現
主文(判決文より)
1 原告の請求を棄却する 2 訴訟費用は原告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。