事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和3(ワ)34094 |
| 判決日 | 2022-05-26 |
| 分類 | 民事 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 当事者 | 被告 ソフトバンク株式会社 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点 (1) 本件発信者情報の「権利の侵害に係る発信者情報」該当性(争点1) (2) 本件投稿による原告の権利侵害の明白性(争点2) ア 本件動画の著作物性及び原告の著作権の有無(争点2-1) イ 複製権及び公衆送信権侵害の有無(争点2-2) ウ 引用の抗弁の成否(争点2-3) (3) 発信者情報の開示を受けるべき正当な理由の有無(争点3) 3 争点に対する当事者の主張 (1) 争点1(本件発信者情報の「権利の侵害に係る発信者情報」該当性) 〔原告の主張〕 ア 本件発信者情報が本件各ログインを行った契約者に係る情報である点 本件発信者情報は、本件投稿の際の通信に係る発信者情報ではなく、本件投稿が されている本件アカウントにログインした際の通信に係るものであるところ、法4 条1項が開示請求の対象としているのは「当該権利の侵害に係る発信者情報」であ る。この文言及び特定電気通信を用いて行われた加害者不明の権利侵害行為の被害 者の当該加害者に対する正当な権利行使の可能性の確保と、発信者の表現の自由及 びプライバシーの確保、これに伴い役務提供者が契約者に対して有する守秘義務等 の間の調整を図る法の趣旨に照らすと、開示請求の対象は、当該権利の侵害情報の 発信そのものの発信者情報に限定されるということはできない。すなわち、権利侵 害行為そのものの送信時点ではなく、その前後に割り当てられたIPアドレス等か ら把握される発信者情報であっても、それが当該侵害情報の発信者のものと認めら れる場合には、「権利の侵害に係る発信者情報」に当たると解される。 法4条1項の委任を受け、「当該権利の侵害に係る発信者情報」の具体的内容を定 めた特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する 法律第四条第一項の発信者情報を定める省令(平成14年総務省令第57号)も、 法4条1項の上記趣旨に即し、権利侵害情報の発信そのものに係る情報に限定する 趣旨とは解されない。 これに加え、ツイッターを利用するには、利用者は、氏名、電話番号又は電子メ ールアドレスの登録及びパスワード設定を行ってアカウントの登録をする必要があ り、また、自己のアカウントで投稿を行うには、当該アカウントにパスワードを入 力してログインする必要がある。このことに照らすと、ログインするのは当該アカ ウント使用者である蓋然性が高い。 以上によれば、一定期間内に本件アカウントへログインした際の通信に係る本件 発信者情報は、当該侵害情報の発信者の特定に資する情報といえるから、法4条1 項の開示請求の対象となる。 イ 原告が特定する本件各ログインに係る接続先IPアドレスが12個である点 原告は、被告に対し、本件各ログインに係る通信として、ツイッター社が接続先 IPアドレスとして使用している12個のいずれかに被告が管理
主文(判決文より)
1 被告は、原告に対し、別紙発信者情報目録記載の各情報を開示せ よ。 2 訴訟費用は被告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。