発信者情報開示請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和3(ワ)23107
判決日2021-12-16
分類民事 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文著作権法14条
当事者被告 株式会社NTTぷらら

この事件の代理人

争点(判決文より)

本件の争点は,次のとおりである。
①本件投稿によって原告の著作権が侵害されたことが明らかといえるか。
②本件各情報が原告の権利の侵害に係る発信者情報であるか。
③原告の本件各情報の開示を受けるべき正当な理由があるか。
⑴ 争点①(本件投稿によって原告の著作権が侵害されたことが明らかといえ
るか。)について
(原告の主張)
本件投稿によって,原告の著作権(公衆送信権)が侵害されたことが明ら
かである。
すなわち,原告は,原告自身の上半身を被写体として撮影した写真をイン
スタグラムのウェブサイトに投稿したところ(以下,この投稿された写真を
「本件写真」という。),本件投稿は,原告に無断で,原告が著作権を有す
る本件写真に加工を加えて,本件画像としてツイッターのウェブサイトに投
稿して送信可能化したものである。
本件写真は,露光,陰影の付け方,被写体である原告自身の腕を上げた体
勢に顕著な個性と創造性が認められ,原告の思想と感情を表現した著作物で
ある。
本件写真には原告の氏名が付されているから原告は同写真の著作者である
と推定され(著作権法14条),また,実際,原告は,上記のとおり本件写
真を撮影した者であり,同写真の著作権を有する。
原告は第三者に本件写真の利用を許諾したことはなく,この他本件投稿に
ついて違法性阻却事由は存在しない。
(被告の主張)
本件写真について,原作品に氏名等が著作者名として表示されているとは
いえないから著作権法14条の推定は及ばず,原告が本件写真の著作権者で
あることは明らかでない。
⑵ 争点②(本件各情報が原告の権利の侵害に係る発信者情報であるか。)に
ついて
(原告の主張)
ツイッターは特定のアカウントにログインしその状態で投稿をするもので
あり,投稿(侵害情報の送信)の前提としてログイン情報が送信されるから,
投稿によって権利が侵害された場合,ログイン情報も権利の侵害に係る情報
に該当する。
(被告の主張)
本件各情報はツイッターを利用するためのログインに係る情報であり,本
件投稿をした者との関連性が不明である。
⑶ 争点③(原告に本件各情報の開示を受けるべき正当な理由があるか。)に
ついて
(原告の主張)
本件各情報は原告の損害賠償請求権の行使等のために必要であり,原告に
は本件各情報の開示を受けるべき正当な理由がある。
(被告の主張)
否認する。

主文(判決文より)

1 被告は,原告に対し,別紙発信者情報目録記載の情報を開示せよ。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。