発信者情報開示請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和2(ワ)15010
判決日2021-03-26
分類民事 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文著作権法32条1項
当事者原告 株式会社MONOLITHJapan/被告 株式会社ジェイコム千葉

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点
⑴ 原告の著作権が侵害されたことが明らかであるといえるか否か
⑵ 開示を受けるべき正当な理由の有無
3 争点に対する当事者の主張
⑴ 争点⑴(原告の著作権侵害の有無)について
【原告の主張】
ア 原告が著作権を有すること
原告は,株式会社Suneight(以下「S社」という。)との間で,
平成31年2月7日,映像制作業務委託契約を締結し,S社は,同契約に
基づき,「令和の虎」と題する動画5本(甲17。以下「本件各動画」と
いう。)を制作し,本件各動画の著作権を原告に譲渡しており,原告は,
本件各動画の著作権を有する。
イ 本件各記事が原告の著作権を侵害すること
本件投稿者は,本件各動画のスクリーンショットを本件各記事内に貼り
付けており,本件各記事は,原告の本件各動画に対する著作権(複製権及
び公衆送信権)を侵害することは明らかである。
ウ 違法性阻却事由等が存在しないこと
被告は,本件各記事は,本件各動画を紹介したものであり,「引用」(著
作権法32条1項)に該当し,著作権侵害に当たらないと主張する。しか
し,適法な「引用」というためには,引用して利用する側の著作物と引用
される側の著作物とを明瞭に区別して認識することができ,かつ,前者が
主,後者が従であることを要するところ,本件各記事は,大部分が本件各
動画からの引用であって,著作物の表現の態様等からみて「公正な慣行に
合致」するとも,「引用の目的上正当な範囲内で」行われたものともいえ
ず,「引用」に当たらない。そして,その他に違法性阻却事由等の存在を
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うかがわせる事情は存在しない。
エ 権利濫用等には当たらないこと
被告は,本件各動画が二次的著作物であることを前提に,原告が単独で
権利行使することは認められず,また,権利濫用であるなどと主張する。
しかし,被告は,本件各動画の原著作物を何ら特定していない上に,本件
各動画は,被告が指摘する「マネーの虎」と類似のアイデアは見られるも
のの,表現上の本質的な特徴が同一とはいえず,二次的著作物には当たら
ない。被告の主張は失当である。
【被告の主張】
ア 著作権侵害が明らかではないこと
原告が本件各動画の著作権を有しているか明らかではない。
また,本件各動画は「マネーの虎」というテレビ番組の模倣であるとの
指摘もあり,仮に,本件各動画が「マネーの虎」を原著作物として無許諾
で創作された二次的著作物であるとすれば,たとえ原告が本件各動画の著
作権を有していたとしても,原告が権利行使するには原著作権者との合意
が必要である。さらに,仮に,原著作権者との合意が得られたとしても,
本件各動画自体が原著作権者の承諾を得ずに創作された二次的著作物であ
るにもかかわらず,原告が本件各動画の著作権侵害を理由として本件各記
事の発信者情報開示請求を行うことは

主文(判決文より)

1 被告は,原告に対し,別紙発信者情報目録記載の各情報を開示せよ。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。