商標権侵害差止等請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号令和1(ワ)26463
判決日2020-09-29
分類知的財産 / 商標
判決種別判決
判決文が挙げた条文商標法4条1項1号、商標法36条1項、商標法36条2項
当事者被告 TRAVELPLUSINTERNATIONAL株式会社

この事件の代理人

争点(判決文より)

本件の争点は,原告商標と被告各標章の類否である。
⑴ 原告の主張
原告商標と被告各標章は,次のとおり,それぞれ類似している。
ア 外観
原告商標は,黒地のやや丸みのある略正方形を白色で縁取った図形であ
り,図形中央に白の幅広の十字を配置したものである。これに対し,被告
標章1は,角を欠いた黒地の略正方形を銀色で縁取った図形であり,図形
中央に銀色の幅広の十字を配置したものであり,被告標章2は,角を欠い
た黒地の略正方形を白色で縁取った図形であり,図形中央に白色の幅広の
十字を配置したものであり,被告標章3は,角を欠いた略正方形を縁取っ
た図形であり,図形中央に幅広の十字を配置したものである。
原告商標と被告各標章の外観を対比すると,原告商標の外観はやや丸み
を帯びているものの,いずれも略正方形の中央に縁取りと同色の幅広の十
字が表された構成となっている点で,その構成の軌を一にするものであり,
図形全体として看者に共通した印象を与え,両者は,外観において互いに
相紛れるおそれがあり,極めて類似するものといえる。特に,被告商品は,
被告各標章がワンポイントマークとして小さく表示され,インターネット
上で数千円程度の金額で販売されているという取引の実情に鑑みると,需
要者が,両者の些細な外観上の相違点を看取することは困難であり,商品
の出所の誤認混同が生ずる可能性は極めて高い。
したがって,原告商標と被告各標章は,外観上類似である。
イ 称呼
原告商標及び被告各標章からは,いずれも図形中央の十字の図形により,
「ジュウジ」又は「クロス」との称呼が生ずるから,称呼上も類似である。
ウ 観念
原告商標及び被告各標章からは,いずれも図形中央の十字の図形により,
「十字」又は「クロス」との観念が生ずるから,観念上も類似である。
エ 小括
このように,原告商標と被告各標章は,それぞれ外観,称呼及び観念が
類似しており,外観上の些細な差異はあるものの,取引の実情に鑑みれば,
両者の類似性を否定すべき根拠とはなり得ず,被告商品に被告各標章が付
されると,需要者は,これが原告の商品であるかのごとく誤認混同すると
いえ,実際に,被告グループによる原告ブランドと被告ブランドの意図的
混同惹起行為等によって,インターネット市場における原告商品と被告商
品の深刻な混同が生じている。
したがって,原告商標と被告各標章は,それぞれ類似している。
⑵ 被告の主張
原告商標と被告各標章は,次のとおり,それぞれ類似していない。
ア 外観
原告の所在地であるスイスの国旗は,正方形の中に十字が配置されてい
るものであるところ,原告商標は,商標法4条1項1号の「外国の国旗と
同一又は類似の商標」に該当しないものとして,適法に国内登録されてお
り,国際出願の商標記述にも,「本標章は,丸められた縁を有する四

主文(判決文より)

1 被告は,別紙被告標章目録記載1,2又は3の標章を付したバックパック,
肩掛けかばん,ブリーフケース,旅行かばん,カジュアルバッグを輸入,販売
し,又は販売のために展示してはならない。
2 被告は,前項の製品を廃棄せよ。
3 訴訟費用は被告の負担とする。
4 この判決は,仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。