損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成29(ワ)41277
判決日2018-09-27
分類民事 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文憲法13条、著作権法114条3項

この事件の代理人

  • 大熊裕司(原告代理人)/第一東京弁護士会

争点(判決文より)

争点
(1) 著作権侵害の成否
(2) プライバシー権侵害の成否
(3) 肖像権侵害の成否
(4) 故意・過失の有無
(5) 損害の有無及び額
3 争点に関する当事者の主張
(1) 争点(1)(著作権侵害の成否)
(原告の主張)
原告と訴外Cは,平成25年6月21日,本件写真を共同して創作した。
本件写真は,原告が緊縛され,訴外Cが鞭を持ったポーズが取られた写真で
あり,原告と訴外Cが共同して創作する意思のもと,共同して創作行為を行
ったことは明らかである。なお,本件写真は,カメラを固定して自動撮影さ
れている。したがって,本件写真は,原告と訴外Cの共同著作物である。そ
して,訴外Cは,同日,自己の著作権について原告に譲渡しており,本件写
真の著作権は全て原告に帰属している(甲3)。
本件被告行為は,原告の複製権及び公衆送信権を侵害する行為である。
(被告の主張)
争う。
本件写真は,原告及び訴外Cのツイッターアカウント「J」(旧H)にお
いて公開している写真である。被告による転用はツイッター上のみのことで
あり,ツイッター本来の使用目的に照らし正当なものであるから,著作権侵
害ではない。
また,本件被告行為当時の著作権者からの請求ではなく,事後に権利譲渡
されたことによる請求は認めることができない。
(2) 争点(2)(プライバシー権侵害の成否)
(原告の主張)
ア プライバシー該当性が認められる要件としては,公開された内容が,①
私生活上の事実又は私生活上の事実らしく受け取られることがらであるこ
と,②一般人の感受性を基準として当該私人の立場に立った場合公開を欲
しないであろうと認められることがらであること,③一般の人々に未だ知
られていないことがらであること,④このような公開によって当該私人が
実際に不快・不安の念を覚えたこと,が必要である。
被告の「プロの縄師は決して素人モデルなんか吊るす事は無い,縄の嗜
好を持つ者なら誰でも知っている事実」,「また一つ嘘がバレちゃいまし
たね!」という本件写真を添付したツイート(投稿)により,①原告が緊
縛師に緊縛されている姿態が明らかにされ,原告が日常的に緊縛されるこ
とを趣味としていると受け取られ,②このことは一般人の感受性を基準と
して,獣医師である原告の立場に立った場合公開を欲しないであろうと認
められ,③原告が緊縛されることを趣味としていることは,一般の人々に
未だ知られていないことがらであり,④被告の行為によって原告は不快・
不安の念を覚えている。
よって,本件被告行為は,原告のプライバシー権を侵害する。
イ 原告は,平成28年5月30日,「D」というアカウントでツイッター
に登録して以降1年以上にわたり,アイコン(プロフィール画像)として,
自己の肖像写真(甲2)を使用しており,「D」と原告とは同定可

主文(判決文より)

1 被告は,原告に対し,47万1500円及びこれに対する平成29年1
2月16日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 原告のその余の請求を棄却する。
3 訴訟費用は,これを4分し,その3を原告の負担とし,その余を被告の
負担とする。
4 この判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。