損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成29(ワ)39658
判決日2018-06-07
分類民事 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法709条、著作権法23条1項、著作権法114条3項
当事者被告 株式会社スタークラウン

この事件の代理人

  • 平野敬(原告代理人)/第二東京弁護士会
  • 中村昌樹(被告代理人)/沖縄弁護士会

争点(判決文より)

争点及び争点に関する当事者の主張
原告は,被告が本件各イラストを本件サイトに掲載することを許諾していた
か
(被告の主張)
原告は,被告が本件各イラストを掲載することを許諾していた。すなわち,
原告は,平成26年8月3日,ツイッターにおいて,「私はどっちかというと作
者名さえ消されなければ無断転載?どんどんやってくれたまえガハハ!とい
うタイプなんですが」とのコメントを載せており,平成26年8月当時,原告
は,被告を含む第三者が原告のイラストを掲載することについて許諾していた。
したがって,被告が本件各イラストを本件サイトに掲載した行為について,
著作権侵害は成立しない。
(原告の主張)
否認ないし争う。被告は,原告のツイッターにおける言動を恣意的に切り取
っている。原告は,平成26年8月頃,他のツイッターユーザーから原告のイ
ラストが無断転載されていると知らされたため,無断転載者に連絡してイラス
トの掲載を止めさせたことがあった。原告は,ツイッター上で,上記の件に関
し,被告が指摘するコメントを載せたが,原告は,当該コメントに続けて,無
断転載を放置していると無断転載者に不当に利益を与えてしまうことになる
とコメントしており,むしろ,無断転載を許容しない旨の意見を表明している。
原告の損害額
(原告の主張)
ア 著作権法114条3項に基づく損害
原告は,専門的な技能を有するイラストレータであり,出版社等から依
頼を受けてイラストを作成している。原告のイラストは,インターネット
上でも多大な人気を博しており,その価値は極めて高い。
そして,原告は,①ウェブサイト上に掲載する漫画について,漫画1頁
当たり2万円,カラー扉絵は1頁当たり4万円という原稿料での制作依頼
を受けたこと,②書籍の表紙用に制作したカラーイラストの原稿料が3万
円であったこと,③年賀状用に制作したカラーイラストの原稿料が2万4
000円であったことから,本件各イラストの使用料は1年当たり10万
円を下らないというべきである。
被告は,平成26年7月31日以降,本件各イラストを掲載しているか
ら,使用料相当額は90万円(10万円×3点×3年分)を下らない。
なお,被告は,平成29年6月8日に本件各イラストの掲載を取り止め
たと主張する。被告の当該主張については不知であるが,被告の主張を前
提としても,被告は本件各イラストを2年11か月間掲載していたことに
なり,原告は1年単位で使用料を設定しているため,本件において原告が
受けるべき使用料相当額は3年分となる。
イ 弁護士費用相当額の損害額
弁護士費用相当額の損害額は9万円が相当である。
ウ よって,原告は,被告に対し,民法709条及び著作権法114条3項に
基づき,上記損害賠償金合計99万円及びこれに対する不法行為日(本件各
イラストの掲載

主文(判決文より)

1 被告は,原告に対し,30万円及びこれに対する平成26年7月31日から支
払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 原告のその余の請求を棄却する。
3 訴訟費用はこれを10分し,その7を原告の,その余を被告の各負担とする。
4 この判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。