発信者情報開示請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成29(ワ)37117
判決日2018-01-30
分類民事 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文プロバイダ責任制限法4条1項、著作権法32条1項
当事者被告 株式会社ジェイコムイースト

この事件の代理人

  • 清水陽平(原告代理人)/東京弁護士会
  • 二部新吾(原告代理人)/東京弁護士会
  • 萬幸男(被告代理人)/第二東京弁護士会

争点(判決文より)

争点
⑴ 権利侵害の明白性の有無
ア 原告記事の著作物性
イ 引用の成否
⑵ 正当な理由の有無
4 争点についての当事者の主張
⑴ 争点⑴(権利侵害の明白性の有無)について
(原告の主張)
ア 原告記事の著作物性
原告記事は,宗教的な世界観に基づく極めて宗教的かつ独創的な経験を
そのまま文章として表現したものであるから,著作物性がある。原告記事
5のうち本件投稿記事7において引用された部分は原告が行ったサッカー
の試合の始球式を告知する内容を中心としているが,単に始球式をする事
実を述べるにとどまらず,その具体的な内容及び効果について原告なりの
思想を交えて創作的に表現したものであるから,当該部分についても著作
物性がある。
イ 引用の成否
適法な引用となるには,引用して利用する側が主,引用部分が従の関係
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にあることが必要であるが,本件投稿記事はいずれについてもこの関係を
満たしていない。また,本件投稿記事1~3においては,出所として「メ
ルマガ」の文字と「vol.」に続く発行番号が記載されているのみであ
って,出所を明示したといえない。
したがって,本件投稿記事において原告記事を複製した部分は,適法な
引用(著作権法32条1項)に当たらない。
(被告の主張)
ア 原告記事の著作物性
原告記事のうち本件記事において引用された部分は,日々の事実の羅列
であるか,ありふれた表現であるから,著作物性はない。
イ 引用の成否
原告記事は原告がインターネット上で公開したもので,本件投稿記事に
おいて引用元のURLや題目,出典を記載している。
本件投稿記事は原告記事を批評するという目的で作成されたものであり,
その目的の範囲内で引用したものであり,引用部分のうち一部の創作的に
見えなくもない文章に比べて本件投稿記事におけるコメントの部分の分量
の方が多いから,コメントが主,引用部分が従の関係にある。また,引用
部分の前後に線引きすることや「以下抜粋」と記載することで引用部分と
コメント部分が明確に区分されているから,どこが引用部分であるかは明
白である。本件発信者は原告記事を摘示し,その記載内容について発信者
の意見その他の論評を加えるために引用しており,引用の必然性がある。
そして,「メルマガ」という文字と「vol.」に続く発行番号が記載さ
れていること,本件投稿記事が投稿されたブログの題名が「サルでもわか
るワールドメイト入門」であることからすれば,引用部分の出所は明示さ
れているといえる。
したがって,本件投稿記事における原告記事の引用は適法な引用(著作
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権法32条1項)であって,本件投稿行為は著作権(複製権及び公衆送信
権)侵害とならない。
⑵ 争点⑵(正当な理由の有無)について
(原告の主張)
原告は,本件利用者に対し,原告記事について

主文(判決文より)

1 被告は,原告に対し,別紙発信者情報目録記載の各情報
を開示せよ。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。