事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成27(ワ)18859 |
| 判決日 | 2015-11-30 |
| 分類 | 民事 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 著作権法15条1項、著作権法32条1項 |
| 当事者 | 被告 ソフトバンク株式会社 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点 (1) 本件記事により原告の著作権(公衆送信権)が侵害されたことが明らかであ るか(法4条1項1号該当性。争点1) (2) 本件発信者情報が原告の損害賠償請求権の行使のために必要であるか(法4 条1項2号該当性。争点2) 4 争点に対する当事者の主張 (1) 争点1(本件記事により原告の著作権〔公衆送信権〕が侵害されたことが明 らかであるか)について 【原告の主張】 ア 本件写真が創作性を有する著作物であること 本件写真は,原告の職員であるB(以下「B」という。)が,平成11年11月 5日,原告の業務として,原告施設において会談中の原告の名誉会長であるA(以 下「A名誉会長」という。)を撮影したものであるところ,Bが,カメラマンとし ての経験を活かし,被写体の構図,アングル,タイミング,照明やフラッシュの光, 背景をぼかす絞り等に工夫を凝らし,A名誉会長の品格や柔和な表情が引き立つよ うに撮影したものであるから,Bの思想,感情が創作的に表現された創作性を有す る著作物である。 イ 原告が本件写真の著作権を有すること 前記アのとおり,本件写真は,原告の職員であるBが,原告の業務として,A名 誉会長を撮影したものであるが,本件写真は,一定の編集がされた上,原告の一部 門である聖教新聞社が発行する月刊誌に掲載され,原告の名義で公表されたもので あるから(甲7の1・2),原告の発意に基づき原告の業務に従事する者が職務上 作成する著作物であり,原告が自己の著作の名義の下に公表するものであって,原 告が著作者としてその著作権を有する(著作権法15条1項)。 また,原告の就業規則には,職員が職務上作成した著作物の著作権は原告に帰属 すると規定されているところ(甲8),同規定によっても,原告が本件写真の著作 権者であるといえる。 ウ 本件投稿写真は,本件写真を複製又は翻案したものであること A名誉会長を写真の中心に位置づけ周囲をぼかす構図,背景にある花とA名誉会 長との位置関係,花をぼかした絞りの加減,A名誉会長のポーズ・表情,撮影アン グル及び陰影などにおいて同一である。本件写真がカラーであるのに対して本件掲 載写真はモノクロであり,写真の周囲の部分が一部削除されているが,本件写真の 表現上の本質的な特徴が失われてはいない。 したがって,本件掲載写真は,本件写真に依拠し,かつ,その表現上の本質的な 特徴の同一性を維持しているから,本件写真を複製又は翻案したものである。 エ 引用(著作権法32条1項)が成立しないこと 本件記述部分には,本件掲載写真に関する説明はなく,本件記事において本件掲 載写真を引用する必要性はない。また,本件記事は,本件掲載写真を掲載するにつ いて,その出所を明示していない。 したがって,本件記事において,本件写真が「公正な慣行に合致する」方法に
主文(判決文より)
1 被告は,原告に対し,別紙発信者情報目録記載の情報を開示せよ。 2 訴訟費用は被告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。