特許権侵害行為差止等請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成26(ワ)25577
判決日2015-08-27
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法100条1項
当事者原告 日本ライフライン株式会社/被告 朝日インテック株式会社

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点
(1) 被告製品は本件発明の技術的範囲に属するか
(2) 本件発明に係る特許が特許無効審判により無効にされるべきものと認め
られるか
(3) 原告の損害額
3 争点に関する当事者の主張
(1) 争点(1)(被告製品は本件発明の技術的範囲に属するか)について
(原告の主張)
ア 被告製品の構成は,別紙「被告製品説明書」記載のとおりであり,本件
の争点は,被告製品のステンレススチールコアとスプリングコイルの先端
部が「Au-Sn系はんだ」によって固着されているか否かのみである。
本件発明における「Au-Sn系はんだ」は,Au及びSnを含むはん
だを意味し,Ag(銀)を含有してもよいし,AuSn4等の金属間化合
物を含有してもよいし,不均一な合金の組織態様を含んでもよいと解釈す
べきである。本件発明における「Au-Sn系はんだ」を,Ag-Sn系
はんだによって固着する場合と比較して2.5倍程度の固着力が得られる
ものや,コアワイヤとコイルスプリングを直接固着するものに限定解釈す
る理由はない。
イ 被告製品1のスプリングコイルの先端部の反射電子像は,別紙被告製品
説明書第1,5の写真のとおりであり,被告製品2のスプリングコイル
の先端部の反射電子像は,別紙被告製品説明書第3,5の写真のとおり
である。
各反射電子像から明らかなとおり,被告製品のスプリングコイルの先端
部は,白色部及び灰色部によって,コアワイヤであるステンレススチール
コアに固着されている。
被告製品の白色部及び灰色部を直径20μmの円形の測定スポットでの
X線マイクロアナライザ分析をしたところ,被告製品1の白色部1の組成
(定性分析対象部位(又は領域)のうちに占める割合。以下同じ。)は,
Auが約78質量%,Snが約22質量%であり,同灰色部1の組成は,
Auが約16質量%,Snが約81質量%,Agが約3質量%であり,被
告製品2の白色部2の組成は,Auが約78質量%,Snが約22質量%
であり,同灰色部2の組成は,Auが約25質量%,Snが約73質量%,
Agが約2質量%であったから,これらはいずれもAu及びSnを主成分
として含有するはんだである。被告は,灰色部において検出されたAuは
金属間化合物AuSn4であり,灰色部はAuとSnが均一に混じり合っ
ているものではないなどと主張するが,被告による被告製品の分析はデー
タ誤差が極めて大きく不適当である上,仮に被告の主張するとおりである
としても,本件発明における「Au-Sn系はんだ」の解釈は前記のとお
りであるので,灰色部も「Au-Sn系はんだ」であるといえる。

主文(判決文より)

1 原告の請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。