事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成23(ワ)38884 |
| 判決日 | 2012-09-10 |
| 分類 | 知的財産 / 商標 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 商標法36条1項 |
| 当事者 | 原告 有限会社キャッツメイク/被告 株式会社プリムローズ |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点 (1) 原告商標と被告標章との類否(争点1) (2) 原告商標が無効審判により無効にされるべきものであるか(争点2) (3) 被告の先使用権の有無(争点3) (4) 原告の商標権行使が権利濫用に当たるか(争点4) (5) 原告の損害の有無及び損害額(争点5) 3 争点に関する当事者の主張 (1) 原告商標と被告標章との類否(争点1) (原告の主張) ア 原告商標 (ア) 外観 原告商標は「アイネイル」と標準文字で横書きして構成される。 (イ) 称呼 原告商標は「あいねいる」との称呼を生じる。 (ウ) 観念 原告商標は「私の爪」との観念を生じる。 イ 被告標章1 (ア) 外観 被告標章1は,「INAIL」の文字が横書きに,かつ,「I」の文 字のみがその他の「NAIL」の文字よりもやや大きめの態様で構成さ れる。また,各文字の上部にはそれぞれ丸い図形が配されている。この 丸い図形は,語頭の「I」から語尾の「L」に向かってアーチ状に,か つ,徐々に小さくなるように構成される。また,語頭から4文字目の 「I」の上部に配される丸い図形のみが全体が塗りつぶされたいわゆる 「丸型」の図形であり,それ以外の丸い図形は中空のいわゆる「ドーナ ツ型」の図形で構成される。 (イ) 称呼 被告標章1は,「あいねいる」との称呼を生じる。 (ウ) 観念 被告標章1は,「私の爪」との観念を生じる。 ウ 被告標章2 (ア) 外観 被告標章2は「アイネイル」と横書きして構成される。 (イ) 称呼 被告標章2は「あいねいる」との称呼を生じる。 (ウ) 観念 被告標章2は「私の爪」との観念を生じる。 エ 原告商標との対比 被告標章1と原告商標とは,称呼及び観念が同一であり,類似している。 また,被告標章2と原告商標とは,外観,称呼及び観念が同一であるから, 同一である。 オ 原告商標権の指定役務との対比 被告が被告標章を使用しているネイルサロンにおいて提供している役務 は,原告商標権の指定役務である「美容,理容」に含まれる。 カ 被告の主張に対する反論 (ア) 被告標章1の外観について 被告は,被告標章1の上部にアーチ状に描かれた5つの丸い図形につ き「五指を表し,うち塗りつぶされたものはネイルアートが施された様 子を表す」と述べ,被告標章1の図形部分も含めた外観全体を観察すれ ば,原告商標の外観とは全く異なると主張している。 しかし,上記の主張は,被告がそのようなイメージで商標を作成した というにすぎない。現実的には上記図形が存在しても,需要者が直ちに 被告が思い描いたイメージを連想する可能性は極めて低く,出所識別標 識としての外観上,要部とはなり得ないものである。 被告の主張する原告商標と被告標章1との外観上の差異は,需要者に とっての出所識別標識としての機能という観点から判断すれば,
主文(判決文より)
1 被告は,別紙被告店舗目録記載の各店舗の看板(店頭表示板),案内板,外 壁,内壁,扉及び入口ガラス壁面,その運営するウェブサイト,インターネッ ト上のウェブ広告,パンフレット,チラシなどの広告物並びに取引書類に別紙 被告標章目録記載の各標章を使用してはならない。 2 被告は,別紙被告店舗目録記載の各店舗の看板(店頭表示板),案内板,外 壁,内壁,扉及び入口ガラス壁面,その運営するウェブサイト,インターネッ ト上のウェブ広告から,別紙被告標章目録記載の各標章を抹消せよ。 3 被告は別紙被告標章目録記載の各標章を付したパンフレット,チラシなどの 広告物及び取引書類を廃棄せよ。 4 被告は,原告に対し,金50万円及びこれに対する平成23年12月17日 から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 5 訴訟費用は被告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。