不当利得返還請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成21(ワ)43011
判決日2011-03-24
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法704条
当事者被告 株式会社TBSテレビ

この事件の代理人

  • 里見剛(原告代理人)/第一東京弁護士会
  • 岡崎洋(被告代理人)/第一東京弁護士会

争点(判決文より)

争点
(1) 原告らは,被告に対して本件使用を許諾したか(争点1)
(2) 原告らの損失(争点2)
3 争点に関する当事者の主張
(1) 争点1(原告らは,被告に対して本件使用を許諾したか)について
[被告の主張]
ア 原告らは本件使用について許諾していること
(ア) 本件楽曲は,「愛の劇場」シリーズのオープニング映像に組み込まれ
て放送されるために制作された委嘱著作物である。放送局が放送で使用す
るために楽曲等の制作を著作者に委嘱した場合,委嘱の目的に従って放送
されることは当然に予定されていることから,委嘱の際に支払われる委嘱
料・制作費以外に,委嘱の目的に従った放送について放送使用料が支払わ
れないことは,委嘱の趣旨から当然であり,委嘱著作物の制作に係る取引
全般における慣行である。
(イ) 東京放送は,平成15年11月ころ,ケネック社に対し,愛の劇場の
オープニング映像(約10秒のもの)の制作を依頼した。ケネック社は,
原告Aに対し,上記映像に付ける音楽の制作(作曲,演奏,録音物の制作)
を発注し,その際,原告Aに対し,制作された音楽は平成16年1月から
愛の劇場のオープニング映像の音楽として使用される旨を説明した。
したがって,原告Aは,本件楽曲の制作目的である「愛の劇場」シリー
ズのオープニング映像において放送利用されること(本件使用)を了解し
て本件楽曲を制作したものであり,本件楽曲について本件使用がされるこ
とについて,特段条件を付けることなく許諾していたものである。本件使
用に係る本件楽曲の使用料は,ケネック社が原告Aに対して「音楽制作費」
の名目で支払った20万円の中に含まれている。
(ウ) 原告らは,本件オープニング映像の放送開始後,本件使用がされてい
ることを認識しながら,平成20年12月までは,東京放送又は関連会社
に対して本件使用に係る対価の請求をしなかった。この事実は,原告らが
本件使用について許諾済みであり,その後に本件使用について許諾料が支
払われることは予定されていなかったことを裏付けるものである。
イ 本件譲渡契約が締結された経緯
原告らが上記のとおり本件使用について許諾し,使用料についても受領し
ていたにもかかわらず,原告らと日音との間で本件譲渡契約が締結され,平
成18年4月1日以後の本件楽曲の放送利用(本件使用)について原告らが
JASRACから分配金を受領した経緯は,次のとおりである。
(ア) 本件楽曲は,愛の劇場のオープニング映像のために制作された7秒程
度の音楽であり,本件使用以外の利用については,特段想定されていなか
った。
(イ) ところが,平成18年6月ころ,携帯電話の着信メロディー(着メロ)
の配信等を行っていた会社である株式会社フェイス・ワンダワークス(当
時の商号は「ギガネットワークス株式会社」)

主文(判決文より)

1 原告らの請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告らの負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。