損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所
事件番号令和5(ワ)12479
判決日2025-01-30
分類民事 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法415条1項
当事者原告 特定非営利活動法人徳島に電子図書館をつくってみる会/被告 株式会社PFU

この事件の代理人

  • 穂積伸一(被告代理人)/第一東京弁護士会

争点(判決文より)

争点
(1) 本件各契約に基づく被告の債務不履行責任の有無(争点1)
(2) 損害の発生及びその額(争点2)
4 当事者の主張
(1) 本件各契約に基づく被告の債務不履行責任の有無(争点1)
〔原告の主張〕
ア 原告における本件スキャナーの使用中には、①スキャナーの動作が突然停止
する(以下「異常①」という。)、②スキャンした原稿の画像が保存されない(以
下「異常②」という。)などの異常が数時間に1回程度の頻度で発生した。異常①
は、本件スキャナーのADF(原稿搬送機構のカバー)が開いていなくても、「A
DFが開いています。ADFを閉じて用紙をセットし直してください。」などのエ
ラーメッセージがパソコンの画面上に表示されてスキャンが停止するというもので
あり、ADFを開けてよい状態であっても同じエラーメッセージが表示されること
もあった。異常②は、スキャンが完了した原稿のうち、原稿枚数にして1ないし4
枚(ページ数にして2ないし8ページ)の連続した画像が保存されていないことが
あるというものである。
異常①及び同②は、原告が保有する4台の本件スキャナーにおいて同じくらいの
頻度で発生しており、2つの異常が同時に発生することもあった。原告は、4台の
本件スキャナーを全て異なるメーカー製のパソコンと接続して使用していたため、
パソコンの異常や、本件スキャナーとパソコンとの相性問題が原因とは考えられな
い。
イ 異常①及び同②の発生原因につき、情報工学の修士号を持つ原告の役員ら
は、本件各ソフトウェアには明らかにバグがあり、メモリリーク(プログラマーの
ミスにより、プログラムで使用したメモリ領域が使用後にも解放されず、プログラ
ムを実行するにつれて使用メモリ量が増大し続けて最終的に空きメモリが枯渇する
こと)が発生し、解放されなかったメモリ領域のデータがログに出力されたこと
で、保存されたログが20ギガバイトを超える巨大なサイズになったと結論付け
た。そこで、原告は被告に対し、このことを伝えたが、被告は言を左右にしてログ
を受け取ろうとせず、異常の調査も本件各ソフトウェアの修正も行わなかった。
ウ 被告は、本件各契約に基づき、正常に動作する本件各ソフトウェアを原告に
提供する義務を負うところ、前記のとおりこれを履行しないものであるから、被告
には債務不履行責任がある。
〔被告の主張〕
ア 異常①に関して原告が指摘するエラーメッセージは、本件スキャナーのAD
F部分が開いている状態(完全に閉まっていない状態)である際に、本件スキャナ
ーにおいて検出したエラーを示すものであって、本件各ソフトウェアに関する問題
ではない。また、本件訴訟の提起前に、原告が使用していた本件スキャナー1台を
引き上げて被告において調査・確認を行ったが、原告が指摘するような状況でエラ
ーメッセ

主文(判決文より)

1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。