事件の基本情報
| 裁判所 | 大阪地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成28(ワ)11694 |
| 判決日 | 2019-01-24 |
| 分類 | 知的財産 / 特許 |
| 判決種別 | 判決 |
| 当事者 | 原告 益田興産株式会社/被告 エスビー工業株式会社 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点 (1) 技術的範囲の属否(争点1) (2) 原告の損害額(争点2) 4 争点に関する当事者の主張 (1) 争点1(技術的範囲の属否)について (原告の主張) ア 被告製造方法は,別紙「被告製造方法目録(原告主張)」記載のとおりであ る(以下「原告主張方法」という。)から,本件発明の構成要件を全て充足する。 具体的には後記イないしオのとおりである。 なお,被告は,被告製品の原料は時期により変遷があると主張するが,被告の元 役員であるP1は,被告の東北工場では,平成18年8月以前からスラッジと粘土 を混練して被告製品を製造していると述べているから,被告製造方法は,本件特許 権の存続期間中変遷しておらず,また,以前の時期に被告製品が1種類の原料のみ を使用して製造されていたということもない。 イ 構成要件Aの充足性 (ア) 甲5分析及び甲12分析によれば,被告製品の砂分の粒子形状の多くは角張 っており,これらは岩石に由来すると考えられる破片であって,マサの破砕汚泥や 砕石汚泥と同様のものを含んでいるとされている。被告が指摘する被告製品の製造 工程や分析過程において,砂分の粒子形状が角張るとは考え難い。汚泥(スラッ ジ)は,大量に水分を含んでいることから,脱水して用いられるところ,脱水後の 汚泥(スラッジ)の含水率は,通常20~25%である。 以上の諸点に照らせば,被告製品は,少なくとも砕石汚泥(又はマサの破砕汚 泥)を脱水した脱水汚泥(スラッジ,含水率20~25%)を原料として製造され たものである(別紙「被告製造方法目録(原告主張)」記載の構成a)から,被告 製造方法は構成要件Aを充足する。 (イ) 被告が被告製品の原料の1つであると主張する根本粘土は,甲22等分析に よれば,カオリン鉱物が卓越しており,花崗岩等の一般の岩石の風化物を破砕した もの,そこから微粒分を回収した破砕汚泥,それらの成分の混合物であると推察さ れている。この結果は,被告製品にマサの破砕汚泥や砕石汚泥と同様のものを含ん でいるとされる甲5分析と整合している。したがって,被告製品が根本粘土を原料 として製造されているのであればやはり,被告製造方法は構成要件Aを充足するこ とになる。 ウ 構成要件Bの充足性 (ア) ベントナイトは,スメクタイト(モンモリロナイトとほぼ同義のものであ る。)を主成分とする弱アルカリ性の粘土鉱物であり,その粉末の含水率は7~2 0%程度であるところ,甲5分析及び甲12分析によれば,被告製品にはスメクタ イトないしモンモリロナイトを主成分とする粘土,すなわちベントナイトが含まれ ている。このように被告製品はベントナイトを含む粘土を原料として製造されたも のである(別紙「被告製造方法目録(原告主張)」記載の構成b)から,被告製造 方法は構成要件Bを充足する。 被
主文(判決文より)
1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。