事件の基本情報
| 裁判所 | 大阪地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成29(ワ)7901 |
| 判決日 | 2018-01-23 |
| 分類 | 民事 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 著作権法23条1項、著作権法114条3項 |
| 当事者 | 原告 株式会社WILL |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点 (1) 本件著作物と被告アップロード著作物の同一性 (原告の主張) 被告アップロード著作物1は本件著作物1の一部であり,被告アップロード著作 物2,3は本件著作物2の一部である。 (被告の主張) 被告アップロード著作物は,原告からではなく無修正サイトから入手した動画で ある。本件著作物と異なっていずれもモザイク加工が施されておらず,収録時間も 短いから,本件著作物とは異なる。 (2) 原告の受けた損害額 (原告の主張) ア 被告による上記著作権侵害行為により受けた損害の額は,本件著作物を適法 に視聴する場合の最低料金を基準に,原告が本件著作物について利用許諾する場合 の料率38%を乗じ,さらに被告アップロード著作物が「FC2アダルト」におい て再生された回数,すなわち公衆に自動送信された回数に乗じることにより,著作 権法114条3項の規定に基づき,以下のとおり算定される。 (ア) 被告アップロード著作物1 400円×38%×3万3019回=501万8888円 (イ) 被告アップロード著作物2 300円×38%×2万2533回=256万8762円 (ウ) 被告アップロード著作物3 300円×38%×1万1877回=135万3978円 イ 仮に被告アップロード著作物が本件著作物の一部でしかないことを考慮する としても,単純な収録時間比ではなく,基本となる許諾料は作品全体に対する料金 よりも2倍程度割高に設定されるべきであり,その額は被告アップロード著作物1 につき267円(配信料400円の3分の2),同2につき75円(配信料300 円の4分の1),同3につき150円(配信料300円の2分の1)が相当である から,これにより計算した損害額は以下のとおりである。 (ア) 被告アップロード著作物1 267円×38%×3万3019回=335万0108円 (イ) 被告アップロード著作物2 75円×38%×2万2533回=64万2190円 (ウ) 被告アップロード著作物3 150円×38%×1万1877回=67万6989円 (被告の主張) ア 原告が本件著作物について利用許諾する場合の料率が38%であることは認 める。 イ 著作権法114条3項に基づく損害賠償を請求するに当たり,本件著作物を 適法に視聴する場合の最低料金である本件著作物1につき400円,本件著作物2 につき300円を基準とすること,その利用回数として「FC2アダルト」におけ る再生回数を用いることは争う。 被告アップロード著作物の「FC2アダルト」における視聴は無料であるから, 無料で視聴された回数がそのまま有料動画の販売機会の逸失回数とはならず,した がって,その再生回数をそのまま有料動画の場合にあてはめて算出した金額を損害 額とすることはできない。
主文(判決文より)
1 被告は,原告に対し,85万6546円及びこれに対する平成26年1月2 0日から支払済みまで年5%の割合による金員を支払え。 2 原告のその余の請求を棄却する。 3 訴訟費用は,これを10分し,その1を被告の,その余を原告の負担とする。 4 この判決は,第1項に限り仮に執行することができる。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。