事件の基本情報
| 裁判所 | 大阪地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成28(ワ)5104 |
| 判決日 | 2017-06-15 |
| 分類 | 知的財産 / 意匠 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 不正競争防止法2条1項15号 |
| 当事者 | 原告 コモライフ株式会社/被告 株式会社フェリシモ |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点 (1) 原告商品の販売は,本件意匠権の侵害にならないといえるか。 (原告の主張) ア 原告意匠と本件意匠の類否 本件意匠の要部は,①四隅の丸みの形状,②貫通孔の形状,③湾曲部の形状であ るところ,原告意匠と本件意匠を比較すると,具体的構成態様において以下に述べ るとおりの差異点があり,看者に明らかに異なる美感を起こさせるものである。 - 4 - (ア) 四隅の丸みの形状について(別紙対比表の③と③’) 本件意匠の四隅の丸みの半径はシートの短辺の寸法の約1/7未満の長さである のに対し,原告意匠の四隅の丸みの半径はシートの短辺の寸法の約1/3の長さで ある。原告意匠は大きく角丸めがなされていることにより,全体的な形状が長方形 よりも横長楕円に近いものとなっている。 本件意匠の全体的な形状が長方形に近く,看者に対してやや角ばった固めの印象 を与える美感であるのに対し,原告意匠は横長楕円に近い形状であるため,看者に 対してやわらかな印象を与える美感となっている。 (イ) 貫通孔と湾曲部の形状について(別紙対比表の⑨と⑨’) 本件意匠は「貫通孔」が「湾曲部」と離間して形成されているのに対し,原告意 匠は「貫通孔」が「湾曲部」の中央部と細い四角孔部によって接続されている。 原告意匠の四角孔部は,本件意匠の貫通孔に比べて,シートの全体をトイレボウ ルに密着させやすいという機能的な外観を看者に与えるものとなっている。 なお,被告は,原告意匠の四角孔部は使用状態においては消失し,流通時のみに 視覚観察される態様であるから,全体の美感に与える影響は小さいものであると主 張するが,四角孔部はトイレボウルの立体的形状に合わせて調整するものであり, 使用状態において必ず消失するというものではない。 (ウ) シート表面の模様(別紙対比表の⑤と⑤’) 本件意匠が無模様であるのに対し,原告意匠にはシートの表面全体に青色の花柄 模様などが分散配置されている。 シートの模様はトイレの美感に大きな影響を与えるものであるから,購入者の注 意を最も惹く部分である。原告意匠の模様はありふれたデザインではなく,高い創 作性を有するものであり,花柄模様が看者に対して爽やかな印象を与える美感とな っている。 (エ) 以上のとおり,原告意匠は本件意匠とは異なる美感を起こさせるものであり, 両意匠は類似していない。 - 5 -
主文(判決文より)
1 被告は,別紙原告商品目録記載の商品の販売が意匠登録第1540828号 意匠権を侵害するとの事実を告知し,又は流布してはならない。 2 被告は,原告に対し,55万円及びこれに対する平成28年2月1日から支 払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 3 原告のその余の請求を棄却する。 4 訴訟費用はこれを6分し,その1を被告の負担とし,その余を原告の負担と する。 5 この判決は,第1項及び第2項に限り,仮に執行することができる。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。