意匠権侵害差止等請求事件

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所
事件番号平成22(ワ)4770
判決日2010-12-16
分類知的財産 / 意匠
判決種別判決
判決文が挙げた条文意匠法37条1項
当事者原告 ニシガキ工業株式会社/被告 株式会社小林鉄工所

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点
(1) 被告意匠が本件登録意匠と類似するか(争点1)
(2) 本件意匠登録が意匠登録無効審判により無効とされるべきものか(争点2)
(3) 損害の額(争点3)
第2 争点に係る当事者の主張
1 争点1(被告意匠が本件登録意匠と類似するか)
【原告らの主張】
(1) 本件登録意匠の構成態様
ア 刃部,固定連結部及び持ち手部(各部分の指す箇所は下図のとおり。)か
ら構成されている(原告らは,準備書面(2)以降,持ち手部を柄部と称して
いるが,被告は,ジョイント部を除いた部分を柄部と称している。混同を
避けるため,以下,柄部については被告の称し方に従うこととし,柄部に
ジョイント部を加えたものを持ち手部と称する。)。
イ 刃部は,扇状の上刃が下刃と重なり,縦横比が約1:2のペリカンの嘴
状である。
ウ 持ち手部は,二本の棒状の構造(被告の主張する柄部に相当する。)とジョ
イント部からなり,棒状構造の後端に約1/3の長さのグリップが付いて
いる。
エ 刃部:固定連結部:持ち手部の比率は,およそ1:7:4に配設されて
いる。
(2) 被告意匠の構成態様
ア 刃部,固定連結部及び持ち手部(各部分の指す箇所は下図のとおり。)か
ら構成されている。
イ 刃部は,扇状の上刃が下刃と重なり,縦横比が約1:2のペリカンの嘴
状である。
ウ 持ち手部は,二本の棒状の構造とジョイント部からなり,棒状構造の後
端に約1/3の長さのグリップが付いている。
エ 刃部:固定連結部:持ち手部の比率は,およそ1:7:4に配設されて
いる。
刃部
刃部
固定連結部 固定連結部
持ち手部 持ち手部
(本件登録意匠) (被告意匠)
(3) 類否判断
本件意匠に係る物品である長柄鋏は,これを使用する者が,左右の手で持
ち上げて樹木の上部の枝を切るために用いるものである。したがって,これ
を購入する際にも,下部を土地上に立体的に置き,あるいは平面に置いて全
体的に見て,その物品の審美性を見て,購入するかどうかを判断する。
よって,本件登録意匠における前記(2)エに掲げた刃部,固定連結部及び持
ち手部の配設の妙味が需要者の視覚を通じて起させる美感であり,この点に

主文(判決文より)

1 被告は,別紙被告製品目録記載の製品を製造し,譲渡し,又は譲渡のた
めに展示してはならない。
2 被告は,前項記載の製品を廃棄せよ。
3 被告は,原告Pに対し,1万4360円及びこれに対する平成22年9
月1日から支払済みまで年5%の割合による金員を支払え。
4 被告は,原告ニシガキ工業株式会社に対し,57万8668円及びこれ
に対する平成22年9月1日から支払済みまで年5%の割合による金員
を支払え。
5 原告ニシガキ工業株式会社のその余の請求を棄却する。
6 訴訟費用は,原告Pに生じた費用の全部,原告ニシガキ工業株式会社に
生じた費用の3分の1及び被告に生じた費用の3分の2を被告の負担と
し,その余を原告ニシガキ工業株式会社の負担とする。
7 この判決は,第1,第3及び第4項に限り,仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。