事件の基本情報
| 裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和6(ネ)10069 |
| 判決日 | 2025-10-08 |
| 分類 | 知的財産 / 特許 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 特許法100条1項 |
| 当事者 | 控訴人 日本製紙クレシア株式会社/被控訴人 大王製紙株式会社 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点及び争点に対する当事者の主張は、後記3のとおり控訴人の 当審における補充主張を付加するほか、原判決「事実及び理由」(以下、「事実 及び理由」の記載を省略する。)第2の1ないし3(2頁18行目から52頁2 6行目まで)に記載のとおりであるから、これを引用する。 3 当審における控訴人の補充主張 ⑴ 本件発明1及び本件発明3に関する原判決の認定判断の誤り ア 本件発明1の技術的意義等 以下のとおり、本件明細書1の記載及び本件発明1の解決課題等から導 かれる「エンボス深さ」の技術的意義からすれば、本件発明1の「エンボ ス深さ」の測定に当たっては、まず一つのエンボスにおける最も深い位置 (最深部)と、当該エンボス周辺において最も高い位置(最高部)を特定 した上、最深部と最高部の差分を求め、これを「エンボス深さ」とすべき であり、断面曲線を取得することは必要でない。 (ア) すなわち、本件明細書1において、エンボス深さの測定方法について は、「エンボス深さDは、形状測定レーザマイクロスコープを用いてエン ボスの高低差を測定して求める。」(【0021】。以下、明細書の段落は、 【】内の番号により特定する。)としか記載がなく、これ以外には何らの 方法も指定されていない。したがって、「エンボス深さ」を測定するに当 たっては、「(形状測定レーザ)マイクロスコープ」を用いてエンボスの 高低差を測定すれば足り、それを超えて、原判決がいうような特定の方 法によらなければならない理由はない。 【0022】ないし【0024】には、X-Y平面上の高さプロファ イルからエンボスの最長部aを見分け、この最長部aを横切る線分A- Bを引くことで、エンボス高さプロファイル(断面曲線)を得ることが でき、当該断面曲線からP1、P2を認定することでエンボス深さを測 定し、さらに最長部aに垂直な方向での最長部bについても同様にエン ボス深さを算出し、大きい方の値を採用するという測定方法が記載され ている。 しかし、【0022】の冒頭に「まず、図4に示すように、」との文言 があることからも明らかなように、上記測定方法は、あくまで、エンボ スの典型例として、図4に示されるような円又は楕円形状のエンボスに おけるエンボス深さを測定する場合を想定した例示的な記述であり、他 の形状のエンボスについてまで、断面曲線からP1、P2を認定する方 法によりエンボス深さを測定しなければならないとするものではない。 すなわち、エンボスの形状が円又は楕円の場合は、最長部が(最も深い と思われる)中心部を通ることになるため、最長部上で断面曲線を取得 し、当該断面曲線上で深さを測定することが簡便であり、かつ当該断面 曲線上で求めたP1、P2を面積の算出においてそのまま利用すること でエンボス深さの測定と面積の測定を簡便に行う
主文(判決文より)
1 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用は、控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。