審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号令和2(行ケ)10055
判決日2020-11-04
分類知的財産 / 商標
判決種別判決
判決文が挙げた条文商標法4条1項7号、商標法4条1項10号

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,商標法4条1項10号及び同項7号各該当性である。
1 本件商標
被告は,別紙商標目録記載の商標(以下「本件商標」といい,同目録記載6の本
件商標の指定役務を「本件指定役務」という。)の商標権者である。(甲41)
2 特許庁における手続の経緯
原告は,令和元年5月24日,本件商標は,「織部流」の漢字で表記され「おり
べりゅう」と呼称される商標(以下「引用商標」という。未登録商標である。)と
同一の商標であるから,商標法4条1項10号に該当し,また,同項7号にも該当
するとして,本件商標の登録を無効とするとの審決を求める審判請求(無効201
9-890032号。以下「本件審判請求」という。)をしたところ,特許庁は,
令和2年3月19日,本件指定役務中,「第41類「茶道の教授,茶会の企画・運
営又は開催」についての登録を無効とする。その余の指定役務についての審判請求
は成り立たない。」との審決(以下「本件審決」という。)をし,その謄本は,同
月27日,原告に送達された。
3 本件審決の理由の要点
(1) 引用商標の周知性について
「織部流」は,「千利休の弟子古田織部を祖とする茶道の流派」であって,その
茶法は,京都興聖寺(以下「興聖寺」という。)に伝わるものである。
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そして,「お点前の研究」に,織部流の系譜として,「18代X′」の記載,「茶
湯手帳」の「織部流」の項に,「18X″当代」,「18X″X′当代」の記載が
あること,師範の免状(平成14年1月~平成25年6月11日)が「織部流拾八
世 X″」の家元名で交付されていること,茶道教室の看板が「織部流拾八世 X″」
の家元名で表示されていること,原告は,宗教法人臨済宗興聖寺派(以下「法人興
聖寺派」という。)の代表役員であること,興聖寺の住職であるAは,「織部流の
家元は今もX′氏のままで,何ら変動はありません。」と陳述していること,原告
は,戸籍上の氏名は,「X」であるが,住職,家元としては「X′」又は「X″」
の名を使っている旨主張していることを併せ考慮すると,原告は,遅くとも昭和6
0年(1985年)には,茶道の流派の一つである「織部流」の家元であって,現
時点においても継続していると認められる。
また,織部流の師範は,表千家,裏千家,武者小路千家を始めとする茶道各流派
から構成される京都茶道団体懇話会の役員を,昭和50年以降継続し,平成28年
に会長となったこと,同懇話会が開催した茶会(平成9年11月~平成26年11
月)に織部流の師範が席主を務めたこと,織部流の師範は,表千家,裏千家,武者
小路千家を始めとする茶道各流派の宗匠が茶会を行う会である「茶道文化会」の役
員を昭和50年以降継続し,平成29年に理事長となったこと,同文化会が開催し
た茶会(昭和50年3月~平成24年3月)で

主文(判決文より)

1 特許庁が,無効2019-890032号事件について,令和2年3月19
日にした審決のうち,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図
書及び記録の供覧,図書の貸与,書籍の制作,興行の企画・運営又は開催(映
画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自
動車競走の興行に関するものを除く。)の指定役務についての審判請求は成り
立たないとする部分を取り消す。
2 原告のその余の請求を棄却する。
3 訴訟費用は,これを7分し,その1を原告の負担とし,その余を被告の負担
とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。