損害賠償請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号令和1(ネ)10082
判決日2020-03-25
分類知的財産 / 特許
判決種別判決

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点及びこれに関する当事者の主張
次のとおり,当審における当事者の主張を付加するほかは,原判決「事実及び理
由」の第2の3及び第3のとおりであるから,これを引用する。
(1) 当審における控訴人の主張
ア 「フリップフロップ現象発生用軸体」の意味の判断の誤り
本件発明1における構成要件E及びFの「フリップフロップ現象発生用軸体」に
ついて,原判決は,「単に部材の名称として用いられているのではなく,フリップ
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フロップ現象を発生させる軸体を意味する。」と判断したが,この判断は誤りであ
る。
控訴人は,ひし形凸部を設けた軸体によって,クーラント液が「乱流となり無数
の微小な渦を発生」した状態が効果に寄与していることは間違いないことから,こ
れをフリップフロップ現象と呼んでいる。そして,中心となる軸体について「一端
部を裁頭円錐形に形成するとともに他端部を円錐形に形成し,この両端部の間であ
る軸部の外周面に多数のひし形凸部を所定の規則性を以って形成したもの」(構成
要件F,G)という構成を採ることによって,従来以上に刃物や工作物を効果的に
冷却する効果を発揮していることから,こうした構成をもった軸体を「フリップフ
ロップ現象発生用軸体」と呼んでいるにすぎない。
原判決は,「フリップフロップ現象」に関し,本件明細書(甲2)の【0037】
の記載に基づき,本件発明1が「フリップフロップ現象」を解決原理としていると
誤解しているが,電子回路の用語を参考に記載しているだけであって,解決原理と
しているわけではない。
イ 「フリップフロップ現象」の意味の理解の誤り
(ア) 原判決は,本件明細書の【0007】及び【0037】の記載を基
に,「フリップフロップ現象」の語は,「流体の流れる方向が周期的に交互に方向
変換して流れる現象」として定義される(【0037】)とともに,フリップフロッ
プ現象発生用軸体を通過することにより当該現象の結果として「クーラント液等」
が「乱流となり無数の微小な渦を発生」した状態を指す語としても使用されている
としており,二つの意義を並列的に捉えている。
しかし,本件明細書には,「上記の構成により,最適にフリップフロップ現象を
発生させて微小な無数の渦の含んだクーラント液等を効果的に得ることができる。」
(【0011】)や,「最適にフリップフロップ現象を発生させて微細な無数の渦
を発生させることができる。」(【0043】)との記載もある。また,本件明細
書では,【課題を解決するための手段】は,「上記構成により,・・・さらにフリ
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ップフロップ現象発生用軸体を通過することによって乱流とともに無数の微小な渦
を発生させ」(【0007】)とされている。これらのことからすると,フリップ
フロップ現象とは,「フリップフロップ現象発生用軸体を

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。