審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成29(行ケ)10029
判決日2017-12-26
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法36条4項1号
当事者原告 長春ジャパン株式会社/被告 日本合成化学工業株式会社

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,①新
規性の有無,②進歩性の有無,③実施可能要件違反の有無,④サポート要件違反の
有無,⑤明確性要件違反の有無である。
1 特許庁における手続の経緯
被告は,平成15年7月16日,発明の名称を「エチレン-酢酸ビニル共重合体
ケン化物ペレット群及びその用途」とする発明につき,特許を出願し(特願200
3-275196号),平成22年9月3日,設定登録(特許第4580627号)
を受けた(請求項の数3。甲30。以下「本件特許」という。)。
原告らは,平成28年2月2日,本件特許の請求項1~3に係る発明について特
許無効審判請求をした(無効2016-800013号。以下「本件審判請求」と
いう。甲31。)。
特許庁は,平成28年9月13日,「本件審判の請求は,成り立たない。」との審
決をし,その謄本は,同月26日,原告らに送達された。
2 本件発明の要旨
本件特許の請求項1~3に係る特許請求の範囲の記載は,次のとおりである(甲
30。以下,これらの発明を「本件発明1~3」といい,これらの発明を併せて「本
件発明」という。本件特許の明細書〔甲30〕を「本件明細書」という。)。
【請求項1】(本件発明1)
「 32メッシュ(目開き500μ)篩を通過する微紛(判決注:「微粉」の誤記と
認める。以下「微紛」とあっても「微粉」と表記する。)の含有量が0.1重量%以
下であることを特徴とするエチレン-酢酸ビニル共重合体ケン化物ペレット群。」
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【請求項2】(本件発明2)
「 エチレン-酢酸ビニル共重合体ケン化物が,エチレン‐酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物に対してホウ素換算で0.001~1重量%のホウ素化合物を含有している
ことを特徴とする請求項1記載のエチレン-酢酸ビニル共重合体ケン化物ペレット
群。」
【請求項3】(本件発明3)
「 請求項1または2記載のエチレン-酢酸ビニル共重合体ケン化物ペレット群を
成形してなる層を少なくとも一層含有することを特徴とする積層体。」
3 審判における請求人(原告)らの主張
(1) 本件特許の請求項1の「32メッシュ(目開き500μ)篩を通過する微
粉」の技術的意義が記載されていないから,本件発明1~3の意義を理解するため
に必要な事項が記載されておらず,特許法36条4項1号が定める経済産業省令の
定めるところに記載したものであるという要件(以下「委任省令要件」という。)を
満たしていない。
また,篩分けの方法,条件等が,本件特許の発明の詳細な説明に明確かつ十分に
記載されておらず,本件特許のエチレン-酢酸ビニル共重合体ケン化物ペレット群
を製造することができないから,本件特許の発明の詳細な説明の記載は,実施可能
要件を満たしていない。
(2) 篩分けの方法,条件等が,本件特許の発明の詳細な説明に記載されておら
ず,特許請求

主文(判決文より)

1 特許庁が無効2016-800013号事件について平成28年9月
13日にした審決を取り消す。
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2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。