商標権侵害差止等反訴請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成29(ネ)10012
判決日2017-08-30
分類知的財産 / 商標
判決種別判決
判決文が挙げた条文商標法36条1項

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点及びこれに関する当事者の主張
争点は,原判決「事実及び理由」欄の「第2 事案の概要」の「2 争点」の(1)
及び(2)(原判決7頁8行目及び9行目)に記載のとおりであり,争点に関する当事
者の主張は,下記(1)及び(2)において当審における当事者の主張を付加するほかは,
「3 争点に関する当事者の主張」の(1)及び(2)(原判決7頁11行目から13頁
2行目まで)に記載のとおりである。
(1) 控訴人らの補充主張
ア 極真関連標章の主体たる地位の相続の可否等
原判決は,極真会館の支部長らが独自の権限に基づき自由に極真関連標章を使用
していたことなどを一つの事情として,控訴人らによる本件各商標権に基づく権利
行使が権利の濫用に当たるとしている。しかしながら,極真関連標章は,A個人の
活動を示すものとして周知・著名となったものであるから,極真関連標章に関する
法的利益はA個人に帰属するものであり,このような法的利益は,相続の対象にも
なるものである。したがって,原審の判断には,その前提において誤りがある。
イ Aの生前におけるBらの地位等
原判決は,Aの生前,死後を通じてのBらの極真空手家としての経歴,支部長と
しての活動歴などを一つの事情として,控訴人らによる本件各商標権に基づく権利
行使が権利の濫用に当たるとしている。しかしながら,Bらは,Aの許諾を得て支
部長として各地で極真空手の指導普及に従事していたものであって,Aの創始した
極真空手という空手流派の指導普及要員にすぎないものであるから,被控訴人各標
章の周知性及び著名性の形成等にBらの寄与はない。したがって,原審の判断には,
その前提において誤りがある。
ウ 被控訴人による極真空手に関する活動
原判決は,Aが自らの後継者を公式に指名することなく死亡し,Dを後継者とす
る旨が記載された本件遺言が作成されていたことなどを一つの事情として,控訴人
らによる本件各商標権に基づく権利行使が権利の濫用に当たるとしている。しかし
ながら,本件遺言は,Aの意思にかかわらずに作成され,無効なものであるから,
極真会館における極真空手の教授業であるAの個人事業は,X家の家業であって当
然に相続人である控訴人Xに承継されることになる。そのため,被控訴人は,極真
会館を簒奪し,乗っ取ったものにほかならず,これらの簒奪者につき,相続人を承
継者とする極真会館と並列的に扱うのは不当である。したがって,原審の判断には,
その前提において誤りがある。
エ 控訴人らが本件各商標に係る商標登録出願をしなかった事情
原判決は,控訴人らはBら及び被控訴人が国内外で被控訴人各標章を使用して大
規模に極真空手の教授等を行っていたことを認識していたにもかかわらず,控訴人
らが合理的な理由もなく早期に本件各商標権に係る商標登録出願を行っていない

主文(判決文より)

1 本件控訴をいずれも棄却する。
2 控訴費用は控訴人らの負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。