事件の基本情報
| 裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成28(ネ)10096 |
| 判決日 | 2017-05-23 |
| 分類 | 知的財産 / 特許 |
| 判決種別 | 判決 |
| 当事者 | 控訴人 パイオニア株式会社/被控訴人 株式会社いいよねっと被控訴人補助参加人ガーミンリミテッド |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点(1)(被控訴人装置は本件発明の構成要件Gを充足するか)について 〔控訴人の主張〕 (1) 構成要件Gの解釈について ア 本件特許出願当時において,ナビゲーション装置が,距離センサー,方位セ ンサー及びGPSなどを使って現在位置を検出し,それを電子地図データに含まれ るリンクに対してマップマッチングさせ,出発地点に最も近いノード又はリンクを 始点とし,目的地に最も近いノード又はリンクを終点とし,ダイクストラ法等を用 いて経路を探索し,得られた経路に基づいて,マップマッチングによって特定され たリンク上の現在地から目的地まで経路誘導するものであったことは,技術常識で あった。 このように,カーナビ技術において,地点の情報は,対応するリンクが特定され て初めて経路上の位置としての意味を持つものである。カーナビゲーションシステ ムにおけるコンピュータ処理により地点情報を扱う際には,当該地点が対応するリ ンクを特定し,そのリンクを用いた処理を伴うのが技術常識である。 本件明細書【0003】ないし【0007】の記載,及び「カーナビ経路探索技 術」(甲24)において,本件特許が,「探索基点の追加」という課題を「ノード テーブルの改良」という解決手段を用いている発明であると記載され,分類されて いること(同64頁,302頁)からすれば,本件発明が,ノードとリンクを用い て経路を探索し,得られた経路データに基づいて,現在地から目的地まで経路誘導 するという,前記の本件特許出願当時における技術常識を踏まえた上で,本件発明 の課題を解決したものであることは,当業者にとって自明であった。 イ 構成要件Gの「前記記憶した探索開始地点と,当該経路データが設定され, 前記移動体の経路誘導が開始される時点の当該移動体の現在位置を示す誘導開始地 点と,が異なる場合」であるか否かを判断するには,前記アのとおり,まず,誘導 開始地点である移動体の現在位置を,距離センサー,方位センサー及びGPSなど を使って検出し,電子地図データとの間で照合させて,電子地図上のどのリンク上 に存在するかを特定し,経路データのリンクのリストと比較する。その結果,経由 予定地点を超えたリンクと一致する場合には誘導開始地点のリンク,すなわち,一 致した経路データのリンクから誘導を開始することになるのである。 要するに,本件発明の構成要件Gにおける「前記記憶した探索開始地点と,当該 経路データが設定され,前記移動体の経路誘導が開始される時点の当該移動体の現 在位置を示す誘導開始地点と,が異なる場合」とは,探索開始地点が属するリンク を含む,探索された目的地までの経路リンクのリスト(経路データ)と,誘導開始 地点が属するリンクとを比較した結果,3つの全ての条件(探索開始地点が属する リンクと誘導開始地点が属するリンク
主文(判決文より)
1 本件控訴を棄却する。 2 控訴人の当審における追加請求を棄却する。 3 当審における訴訟費用は全て控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。