損害賠償請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号令和5(ネ)10067
判決日2025-05-14
分類知的財産 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文会社法429条1項、民法709条、著作権法114条3項

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点及びこれに関する当事者の主張は、次のとおり補正し、後記
3及び4のとおり、当審における当事者双方の主な補充主張及び当審における
一審被告らの追加主張(損害不発生)を付加するほかは、原判決「事実及び理
由」第2の2及び3、第3に記載のとおりであるから、これを引用する。
⑴ 原判決3頁13行目の「日本たばこ産業株式会社」の次に「(以下『JT』
という。)」を加え、同頁14行目の「日本たばこ産業株式会社」を「JT」
と、同頁15行目の「(甲9)」を「(甲9。以下『本件小冊子』という。)」と、
同頁17行目の「上記小冊子」を「本件小冊子」とそれぞれ改め、同頁18
行目の「甲9、」を削る。
⑵ 原判決4頁14行目の「日本たばこ産業株式会社」を「JT」と改める。
3 当審における当事者双方の主な補充主張
〔一審被告らの主張〕
⑴ 承諾の成否(争点1)について
ア 原判決は、実績紹介利用についての業界慣行を前提とした黙示の許諾の
成立を否定したが、原判決の判断は、本件に係る平成19年(2007年)
当時の広告、デザイン業界の慣行を看過し、証拠評価を誤るものである。
(ア) 広告実績紹介の業界慣行
平成19年(2007年)当時において、デザイン事務所や広告制作
会社等が自社の制作した広告作品を過去の実績紹介として自社のウェブ
ページ等に掲載することは、広告、デザイン業界において、デザイン事
務所側でもクリエイター側でも当然のことと認識されており、実績紹介
目的での使用について、別途許諾を受けたり、対価を支払うなどという
ことは一切行われていなかった。
原判決は、甲18の他案件にかかる一審原告と他社との契約書をもっ
て、同契約書に実績紹介目的での許諾規定がないことを指摘するが、そ
もそも広告業界においては、実績紹介目的での掲載についての許諾は、
当初の商業広告としての使用許諾に付随し、これに当然に含まれると認
識されていたのであるから、別途の許諾を敢えて明文で記載していない
ことはむしろ自然なことである。
一審被告会社は、本件訴訟を受けて、乙11、12の通り、一審被告
会社が、同社のホームページを立ち上げた平成19年(2007年)頃
から現在に至るまでの間に、実績紹介としてその作品を掲載してきたク
リエイター合計691人に対して、改めて掲載の諾否の意思確認を行っ
た。この結果、乙11の書面作成時における回答率は97・7%であり、
回答した675人のクリエイター全員が掲載に異議なしと回答した(な
お、乙11提出時において回答のなかった10名は転職や退職による連
絡先不明であり、残り6名は乙11提出時においては回答待ちの状況で
あったが、その後回答待ちの6名中5名から承諾の回答を受けており、
結果的に回答を受けた全員から承諾の意思確認ができている状況であ
る。)。乙12はこれ

主文(判決文より)

1 一審原告の控訴及び一審被告らの各控訴をいずれも棄却する。
2 一審原告の控訴に係る費用は一審原告の、一審被告らの各控訴に係る費
用は一審被告らの負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。