事件の基本情報
| 裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和5(ネ)10012 |
| 判決日 | 2023-10-04 |
| 分類 | 知的財産 / 不正競争 |
| 判決種別 | 判決 |
| 当事者 | 控訴人 アストラゼネカ株式会社/被控訴人 日本ジェネリック株式会社被控訴人東亜薬品株式会社 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点及びこれに対する当事者の主張は、後記3のとおり当審にお ける控訴人の補充主張を付加するほか、原判決「事実及び理由」第2の1、第 3及び第4(3頁2行目から64頁25行目まで)に記載のとおりであるから、 これを引用する。 ただし、原判決42頁2行目の「照らせは、」を「照らせば、」に、48頁2 2行目の「表示すぎず、」を「表示にすぎず、」に、それぞれ改める。 3 当審における控訴人の補充主張 ⑴ 商品の形態が特別顕著性及び周知性の二つの要件を充足する場合、不競法 2条1項1号の商品等表示に該当する。しかし、原判決は、この二つの要件 を直接判断することなく、控訴人商品の形態は商品等表示に該当しないと判 断しており、従前の裁判例の規範から逸脱している。すなわち、原判決は、 商品の形態の出所表示機能が否定される場合は、上記2要件のいずれかが否 定されると判断したが、上記2要件の判断を経て、商品形態が商品の出所表 示機能を発揮して商品等表示に該当するとの結論が得られるのであって、出 所表示機能の結論を先行させることは論理矛盾かつ本末転倒である。 また、原判決は、医療用医薬品の形態は商品等表示にはおよそ該当しない との独自の見解に立脚し、その結論に基づいて商品等表示該当性を否定した が、控訴人商品のようにデバイスと一体となった医薬品の場合、ユーザは日々 その形態に接して使用するのであるから、医療機器と同様に商品等表示に該 当する(医療機器について、知財高裁令和元年8月29日判決(知財高裁平 成31年(ネ)第10002号参照))。 ⑵ 原判決は、医師、薬剤師及び患者は、医療用医薬品を選択するに当たり、 医療用医薬品の形態自体によってその出所を識別するものではないと判断し た。しかし、原判決が上記判断の前提とした取引の実情は誤っている。 呼吸器内科を専門とするA教授(以下「A’教授」という。)は、その意見 書(甲110)において、医師(特に、呼吸器やアレルギーの専門医ではな い非専門医)、薬剤師及び患者は、吸入器をその形態で認識し区別しているこ とがある事実を指摘している。吸入薬は、錠剤やカプセル薬と異なり、一定 の大きさを有しており、個々の吸入器ごとに固有の特徴的な形態があるから、 吸入器の形態の印象が強く、医師は、販売名及び製造販売元ではなく、使用 方法の特徴や吸入器の形態で控訴人商品を想起しており、特に非専門医はこ の傾向が強い。このため、控訴人商品と被控訴人商品の形態が類似し、使用 方法の特徴が同一であることにより、医師、特に非専門医は、被控訴人商品 を控訴人商品のマイナーチェンジ又は新しいバージョンと認識するおそれが ある。調剤薬局の薬剤師の事情も、非専門医と同様である。これらの事実は、 医師会や病院が独自に作成している吸入薬に関する服薬指導資料において、 被控
主文(判決文より)
1 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用は、控訴人の負担とする。
出典
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