事件の基本情報
| 裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和4(ネ)10065 |
| 判決日 | 2022-12-13 |
| 分類 | 知的財産 / 特許 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 特許法100条1項 |
| 当事者 | 控訴人 中外製薬株式会社/被控訴人 沢井製薬株式会社被控訴人日医工株式会社 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点及び争点に対する当事者の主張 前提事実、争点及び争点に対する当事者の主張は、以下のとおり原判決を補 正し、後記3のとおり当審における補充主張を付加するほかは、原判決「事実 及び理由」の第2の2ないし4(原判決2頁13行目ないし26頁5行目)に 記載のとおりであるから、これを引用する。 ⑴ 原判決3頁11行目の「(甲3、4、9、弁論の全趣旨)」を「(甲4、5、 41)」に改める。 ⑵ 原判決4頁7行目末尾に「。」を加える。 ⑶ 原判決5頁8行目の「販売」を「製造及び販売」に改める。 ⑷ 原判決5頁21行目及び23行目の「構成要件」の後にいずれも「4A、」 を加える。 ⑸ 原判決6頁3行目の「7月1日発行」の後の「)」を削る。 ⑹ 原判決12頁24行目の「通知」)」の後に「)」を加える。 3 当審における補充主張 ⑴ 争点2(本件発明1、2、4は、乙1発明に基づき新規性を欠如するか) 及び争点3(本件発明1、2、4は、乙1発明に基づき進歩性を欠如するか) について 〔控訴人の主張〕 以下のとおり、本件発明は、前腕部骨折(以下、「橈骨遠位端骨折」と同義 で用いる。)の抑制が特に求められる患者群に対して予測されていなかった 顕著な効果を奏するものであり、エルデカルシトールの新たな属性を発見し、 それに基づく新たな用途への使用に適することを見出した医薬用途発明とし て、新規性及び進歩性が認められる。 ア 本件発明と乙1発明とは用途が異なること (ア) 前腕部骨折は、骨粗鬆症患者の中では活動性が高く若い年齢層で生じ やすい点や、受傷原因及び骨質等の様々な点で、他の部位の骨折とは異 なる特徴を有している。 本件発明は、エルデカルシトールが、上記のような前腕部骨折を抑制 することが特に求められる患者群において、顕著な効果を奏することを 新たに見出した医薬用途発明であり、その効果は従来技術では得られな かった新たなものとして独自の技術的意義を有するから、公知発明とは 区別されるべき発明である。 (イ) これに対し、乙1文献には、エルデカルシトールについて、骨粗鬆症 全般の治療又は用途が記載されているにすぎず、骨折の予防については 何ら具体的な記載はないから、前腕部骨折を抑制する骨粗鬆症治療薬が 開示されているものではない。 また、骨粗鬆症治療薬には様々なものがあり、いずれの部位に特に優 れた効果を奏するかを予測するのは困難である。 そうすると、乙1文献に接した当業者は、エルデカルシトールについ て、骨折の抑制のために投与されると認識していたとはいえないし、仮 に骨折を抑制する効果を奏すると理解したとしても、特定の部位におい て特に骨折を抑制すると理解するものではない。 (ウ) 以上によれば、本件発明における「非外傷性である前腕部骨折を抑制 する」という用途は、乙1発明の「
主文(判決文より)
1 本件控訴をいずれも棄却する。 2 控訴費用は控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。