売買代金請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成27(ネ)10069
判決日2015-12-24
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
当事者控訴人 ソフトバンク株式会社/被控訴人 兼松株式会社

この事件の代理人

  • 高橋元弘(控訴人代理人)/東京弁護士会
  • 大野聖二(被控訴人代理人)/第一東京弁護士会

争点(判決文より)

争点(1)ア(本件チップセットはAnnex.Cに準拠し,その規格仕様書
に開示された構成を有するか)及び争点(2)イ(本件各特許権との抵触の有無)につ
いて
〔控訴人の主張〕
ア 平成23年10月12日,控訴人は,被控訴人及びイカノス社に対して,W
i-LAN社がAnnex.Cを使用する控訴人のシステムがWi-LAN社のA
nnex.C関連の特許を侵害している旨述べていることを伝えたのに対し,イカ
ノス社は,技術分析(乙21)において,本件チップセットにはAnnex.Cを
実装していること,その実装時に本件各特許権に係る発明(以下「本件各特許発明」
という。)以外の特許発明は実施していない旨を明確に述べている。
イ 控訴人は,本件チップセットがAnnex.Cに準拠していることを,イカ
ノス社にブロードバンド関連事業を譲り渡したコネクサント社作成の書面(乙44,
45)により立証したところ,原判決は,「乙44号証は平成17年に,乙45号
証は平成16年にコネクサント社が作成したものであり,いずれも被告が原告を通
じてイカノス社製のチップセットを購入する約4,5年前のものであることからす
れば,イカノス社製の本件チップセットが上記書面に記載された仕様を有するもの
と直ちに認めることはできない。」と判断した。
しかし,控訴人は本件チップセットを組み込んだADSLモデムやDSLAMを
用いてADSLサービスを提供しているところ,このチップセットがAnnex.
Cに準拠していないISDNによる漏話の影響を受けるものに変更されるというこ
とは通信品質に関わる問題であり,また,乙44,45を踏まえて控訴人が提供し
ているADSLモデムはAnnex.Cに準拠していることを公表しているにもか
かわらず(乙71),イカノス社が何らの予告もなく本件チップセットの仕様をA
nnex.Cに準拠しない仕様に変更することは到底考えられない。
さらに,イカノス社は,平成23年10月12日の協議において,イカノス社の
技術は,コネクサント社の技術と基本的に同じと考えていると述べていること,同
年11月15日の技術分析(乙21)において本件チップセットにAnnex.C
を実装していることを述べていることからも,コネクサント社製のチップセットと,
イカノス社が製造した本件チップセットは同一の技術内容であり,Annex.C
に準拠しているものであることは明らかである。
ウ 原判決は,仮に,本件チップセットがAnnex.Cに「準拠」していると
しても,本件規格仕様書に,「この勧告に従うかどうかは任意である。」(「Comp
liance with this Recommendation is voluntary.」)との記載があることには争い
がないから,本件規格仕様書が勧告する構成の全てが,Anne

主文(判決文より)

1 原判決を次のとおり変更する。
2 控訴人は,被控訴人に対し,179万8635.11USドル
及びこれに対する平成24年6月9日から支払済みまで年6分
の割合による金員を支払え。
3 被控訴人のその余の請求を棄却する。
4 訴訟費用は,第1,2審を通じてこれを10分し,その7を控
訴人の負担とし,その余は被控訴人の負担とする。
5 この判決は,第2項に限り,仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。