事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成27(ワ)21304 |
| 判決日 | 2016-04-21 |
| 分類 | 知的財産 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 民法703条、民法709条、著作権法112条1項 |
| 当事者 | 被告 株式会社グラファイトデザイン |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点及び争点に対する当事者の主張 本件シャフトデザイン及び本件原画の著作物性 (原告の主張) ア 原告は,本件シャフトデザイン及び本件原画において,シャフト横方向 に円状となるよう入れたラインと,幅を変化させつつ連続する2色のパター ンを用いることで,グリップからヘッドにパワーが伝わるトルネードを意識 しゴルフ界に嵐を巻き起こすという意味を込めた。これは単純な縞模様では なく高度の創作性及び美的価値を有する。また,ロゴのうち「T」の横字画 部の右側を鋭角に伸ばすことでボールの弾道やエネルギーの伸びと指向性を 表現し,ロゴをトルネード模様の上に配置することでシャフト縦方向へのパ ワーを表現する工夫も凝らした。さらに,本件シャフトデザイン等に用いた 配色は,人間のパワーの源である血液を表す赤,シャフトの素材であるカー ボンを表す黒,カーボンのメッシュを表すグレーであり,原告の思想を表す。 このように,本件シャフトデザイン等は,原告の意図の下,一見して他 製品との区別が付くようにしつつ,外観に高い美観と個性を持たせるように デザインされた美術の著作物である。 イ 被告は,本件シャフトデザイン等が量産品ないし実用品のデザインであ ることを理由として著作物性を否定するが,シャフトの外装は機能による制 約を受けることなく自由にデザインすることが可能である。また,原告が本 件シャフトデザイン等をデザインするに当たり被告の担当者から受けた指示 は,飽くまでも技術上の課題を解決するためのものにすぎず,原告のデザイ ン思想に新たな創造性を付加するものではない。さらに,応用美術であるか らといって「美的鑑賞の対象となり得る程度の審美性」など高度の要件を課 - 4 - すべき根拠は見当たらず,他の著作物同様,思想・感情の創作的表現であれ ば足りる。仮に上記のような高度の要件が必要であるとしても,本件シャフ トデザインは発売開始から10年以上使い続けられ,ゴルフクラブユーザー からの評価も高く,高度の創造性や美的価値を有するから,著作物性が認め られる。 (被告の主張) 本件シャフトデザイン及び本件原画はゴルフクラブという量産品のデザイ ンであり,シャフトという物品の形態による制約を受ける上,専ら発注者の 意を受けて制作されるもので,鑑賞の対象となるものではない。また,本件 シャフトデザイン等の制作に当たり当初原告が提出したのはイメージ概観程 度のものであり,これはその後,被告の製品であるシャフトをいかに目立た せユーザーに印象づけるかという観点からの被告担当者の指示によって,外 装全体のレイアウト,配色,縞の本数など重要な部分が大きく変更された。 上記概観の中で残っている赤,グレー及び黒の3色からなる縞模様のパター ンも,その配色は被告の要望に基づくものであり,赤と黒の面積が徐々に
主文(判決文より)
原告の請求をいずれも棄却する。 訴訟費用は原告の負担とする。
出典
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